コロナ禍で小中学生の体験、人との接触減少 こども研究所調査

 長引くコロナ禍で、小中学生の家庭外でのさまざまな体験や人と接触する機会が減少していることが、博報堂教育財団こども研究所の調べでこのほど分かった。一方でスマホなどのデジタル機器使用率が増加しており、屋内で過ごすことの多かった生活ぶりの影響が顕著に現れた結果となっている。

 同研究所では「子どもは体験を通して自ら成長する主体的な個である」という考え方のもと、2019年から「子どもの体験と認識に関する年次定点調査」を実施。今回の調査は3年目にあたり、昨年10月から11月にかけて、全国の小学4年生から中学3年生の男女1200人にインターネット調査を行った。

 調査結果によると、「これまでに体験したこと」20項目のうち14項目で減少。減少が多い順に「カラオケに行く」54.3%(19年度比7.7ポイント減)、「コンサート、ライブや芝居を見に行く」31.8%(同6.2ポイント減)、「趣味に関するイベントに行く」43.6%(同6.0ポイント減)、「社会科見学・職場体験に参加する」80.9%(同5.9ポイント減)、「自治会・町内会の活動に参加する」51.9%(同5.1ポイント減)、「すてきなお店や気になるお店を見て歩く」56.8%(同4.8ポイント減)だった。

 普段接している人のうち会う機会など接触が減ったのが、同じ学校の「下級生」43.8%(同8.7%減)、「上級生」38.1%(同7.4ポイント減)、家庭や学校以外で接する「その他の親戚」22.2%(同6.7ポイント減)、「学校以外の活動でのコーチ・先生」30.4%(同5.3ポイント減)。異年齢の子供や家族外の大人たちとの接触が減少している実態が明らかになった。

 一方でテレワークなどのため家庭内で一緒に過ごす父母への憧れ・尊敬の割合が「母親」45.4%(20年度比5.4ポイント増)、「父親」41.3%(同4.5ポイント増)と伸びている。コロナ禍で人間関係の幅は狭くなったのと対照的に、父母との関係性は深まったとみられる。

 また、普段使っている情報機器としてはスマートフォン65.7%(19年度比7.2ポイント増)、パソコン33.7%(同7.7ポイント増)、タブレット44.3%(同8.8ポイント増)で、デジタル機器の使用が2年前に比べて大きく伸びた一方で、テレビは91.8%で19年度と比べ1.7ポイント減少した。

 ネットに対する意識でも「ネット上での生活が好き」46.8%(19年度比12.0ポイント増)、「自分がやりたいと思うことはできている」37.2%(同11.8ポイント増)、「ネット上での生活は大切だ」42.5%(同11.0ポイント増)となっている。小中学生でもデジタル機器が生活の中に浸透している結果となった。

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