安倍元首相「教育行政に多大な貢献」 文科相が哀悼の意

参院選の街頭演説中に銃撃されて亡くなった安倍晋三元首相について、末松信介文科相は7月5日の閣議後会見で、「教育行政の推進に言い尽くせないほどの多大な貢献をなされた。心から感謝を申し上げたい」と述べ、哀悼の意を表した。教育分野における安倍元首相の業績として、第1次安倍政権下での教育基本法の全面改正、第2次安倍政権下での教育再生実行会議の開催と提言の実行、幼児教育・保育の無償化、低所得者層を対象とした高等教育の修学支援新制度の創設を列挙。「(安倍元首相の)遺志を受け継ぎながら、さらに教育あるいは科学技術の振興に努めていきたい」と表情を引き締めた。

弔旗とともに記者会見する末松文科相

 記者会見が行われた文科省内の会場では、国旗に喪章を付した弔旗が掲げられ、安倍元首相への弔意が示された。

 末松文科相はまず、安倍元首相が銃撃によって死亡したことについて、「残念であったし、無念だった。白昼、演説中に襲撃する蛮行は断じて許されないものであり、民主主義に対する挑戦でもある。厳しく非難したい」と、語気を強めた。

 教育分野における安倍元首相の評価を問われると、「首相在任中に、明確なビジョンと強力なリーダーシップをもって、教育問題に臨んだ」と指摘。「18年前、私が(参院議員に)当選させていただいた直後に、教育基本法の全面改正が行われた。次に教育再生実行会議の開催とその提言の着実な実行で、法改正とか予算措置も切れ目なく対応した。そして、参院選の選挙中にもよく質問が出たが、幼児教育・保育の無償化と高等教育の修学支援新制度の創設が実施された」と、具体的な業績を次々に挙げた。

 その上で「教育行政の推進に、本当に言い尽くせないほどの多大な貢献をなされた。私は心から感謝を申し上げたい」と、安倍元首相を高く評価。「今、教育未来創造会議も開かれているので、ぜひ、遺志を受け継ぎながら、さらに教育あるいは科学技術の振興に努めていきたい」と述べ、教育未来創造会議が今年5月の第一次提言に盛り込んだ高等教育修学支援新制度の拡充などに取り組む考えを改めて示した。

 一方、殺人の疑いで警察に逮捕された容疑者が、動機として世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と家族の関係を挙げているとされることについて、末松文科相は「宗教活動は憲法上の信仰の自由として保障されているので、所管庁による宗教活動への介入は基本的には認められていない、と解釈している。信者獲得でずいぶん非道徳的なやり方で資金を集めているとか、破産したのではないか、といったことについては、いろいろな意見はあろうかと思うが、個別に法律的な処理をするのが正しい方法ではないか」と指摘。「(宗教法人を所管する)文科省が立ち入って(問題を)指摘することには、極めて抑制的であるべきだと思っている」と述べた。

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