学校の脱炭素化が当面の課題 調査研究協力者会議にWG

 今後の学校施設整備に向けて、文科省は7月14日、今年度から2024年度までの「学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議」の初会合を開き、GIGAスクール構想による多様な学びや小学校における35人学級による教室不足への対応などを含めた、学校施設の具体的な整備施策の検討に着手した。また、政府が目標に掲げている2050年のカーボンニュートラル達成に対応するため、学校施設の脱炭素化の方策が当面の課題になるとして、新たにワーキンググループを設置することを決めた。

今後の学校施設の整備に向けた議論をスタートさせた調査研究協力者会議(YouTubeで取材)

 学校施設の在り方を巡っては、昨年度までの同調査研究協力者会議が、学校施設全体を学びの場として捉え直し、個別最適な学びと協働的な学びに柔軟に対応していく未来志向の視点を打ち出した最終報告を3月に取りまとめている。これを受けて、今年度から始まった新たな同調査研究協力者会議では、安全・安心で質の高い学校施設を整備していくための方策や、今後の学習指導要領の改訂を見据えた学校施設整備指針の見直しなどの調査研究に取り組む。主査には荒瀬克己教職員支援機構理事長が、副主査には伊香賀俊治慶應義塾大学理工学部教授が選出された。

 この日の会合では、省エネや再生可能エネルギーを活用して、建物の運用段階でのエネルギー消費量を限りなくゼロにする「ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化」を、公共施設を中心に進めていくという政府の方針に対応していくことを当面の課題に挙げ、学校施設の脱炭素化の推進方策を検討する「学校施設の脱炭素化に関するワーキングループ」を設置し、今年度中に報告を取りまとめることで合意。

 並行して、同調査研究協力者会議では学校施設の視察などを行い、年明けから学校施設の質的改善・向上に関する方策の検討を本格的にスタートさせることを確認した。この学校施設の質に関しても今後WGを設置し、24年度の政府予算案の概算要求を視野に、来年度中の早い段階で中間報告を示す方針。

 脱炭素のWG座長でもある同調査研究協力者会議副主査の伊香賀教授は「国としてのカーボンニュートラルの目標に、学校としてどう対応するかも重要だが、それによって教室の温熱環境が改善し、学習環境が良好になったり、教職員の健康も良くなったりする副次的効果も高い」と述べ、環境教育や災害時の避難所としての機能なども含め、学校施設の脱炭素化によるメリットの大きさを強調した。

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