職員と幼稚園連合会前会長との「不適切会食」を調査 文科相表明

 全日本私立幼稚園連合会の前会長らが同連合会の資金約700万円を着服したとして逮捕されたことに関連し、末松信介文科相は7月15日の閣議後会見で、「警察当局から前会長らと会食をともにした文科省職員に関する情報提供を受けた」と明かすとともに、前会長らとの関係で同省職員に不適切な行為がなかったかどうか調査することを表明した。同省人事課によると、同連合会は国家公務員倫理規程で定められた利害関係者に該当するため、同省職員数十人を対象に、不適切な会食などがなかったかを調べる。

職員との「不適切な会食」の調査を表明する末松文科相

 同連合会は、全国の私立幼稚園が加盟する任意団体。警視庁捜査2課は13日、同連合会の預金を着服したなどとして、業務上横領と私文書偽造の疑いで、同連合会前会長の香川敬(70)=山口県防府市お茶屋町=、前事務局長の勝倉教雄(49)=千葉県船橋市新高根=両容疑者を逮捕した。

 これに関連して、末松文科相は15日の閣議後会見で、「文科省には香川容疑者、勝倉容疑者と業務上関わりのあった職員も多い。逮捕後に警察当局から両容疑者と会食をともにした文科省職員に関する情報提供を受けた」と説明。「文科省においては、両容疑者との関係で、国家公務員の服務規律に照らして不適切な行為がなかったか、当時の関係職員に対して調査を行う。調査結果はできるだけ速やかに公表したい」と明らかにした。

 調査は、大臣官房総括審議官を責任者として、人事課を中心に体制を組んで行う。同課によると、警察当局からの情報提供では、捜査の過程で文科省職員と両容疑者の会食が数件あったことが分かったという。現時点で国家公務員倫理法や国家公務員倫理規程などの違反行為が確認されているわけではない、としている。

 今後は、香川容疑者が同連合会の会長となった2010年以降、接点があった可能性のある初等中等教育局幼児教育課や法人への助成金などを扱う高等教育局私学助成課などに在籍した同省職員数十人を対象に、両容疑者との会食の有無などを確認する書面調査を行う。会食したことがあると答えた職員には対面で聞き取り調査を行い、全容の把握を目指す。

 同連合会は任意団体で、文科省が所管している団体ではないため、同省が指導監督権限を持つわけではない。だが、文科省は同連合会に委託事業などを行っており、同連合会の運営権限を持つ両容疑者は、文科省にとって国家公務員倫理規程で定められた利害関係者に該当する。同規定によれば、国家公務員は、自分の飲食費用を利害関係者に負担させるのでなければ、利害関係者と共に飲食をすることができるが、飲食費が1万円を超える場合には届け出が必要となる。

 同省人事課によると、過去5年間に届け出があった利害関係者との会食に、連合会は含まれていないという。

 国家公務員倫理規程では、利害関係者でない相手に対しては、「社会通念上相当と認められる程度を超えて、供応接待を受けたり、物品の贈与を受けたりすること」や、「その場に居合わせなかった者に自分の飲食物の料金などを支払わせること」を禁じている。また、本省課長補佐級以上の公務員は、5000円を超える飲食の提供、金銭・物品の贈与、講演の報酬などを受けたときは、報告書の提出を義務付けている。

0 コメント
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る

あなたへのお薦め

 
特集