安倍元首相の国葬を閣議決定 文科相「休校は想定せず」

 政府は7月22日、銃撃されて今月8日に亡くなった安倍晋三元首相の国葬を、9月27日に東京都千代田区の日本武道館で行うことを閣議決定した。葬儀委員長は岸田文雄首相が務める。松野博一官房長官は同日の記者会見で「無宗教形式で、簡素かつ厳粛に行う。国民一人一人に(安倍元首相に対する)政治的評価や喪に服することを求めるものではない」と説明した。これに関連し、末松信介文科相は同日の閣議後会見で、国葬に合わせた臨時休校など学校の対応について「(臨時休校は)想定していない」と述べた。

 記者会見した松野官房長官は、閣議の席上で「政府としては、無宗教形式で、簡素かつ厳粛に行う」と発言したことを紹介。国内外の要人が参列する見通しで、「弔問外交」の舞台にもなるとみられる。費用は国費とし、予備費の一部を充てる。内閣府に葬儀事務局を置き、各省庁から20人程度を集めて特別の体制を組む。

 国葬とする理由については、「安倍元首相が憲政史上最長の8年8カ月にわたり、卓越したリーダーシップと実行力をもって厳しい内外情勢に直面するわが国のために内閣総理大臣の重責を担ったこと。東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開など、大きな実績をさまざまな分野で残されたことなど、その功績は素晴らしいものであること。外国首脳を含む国際社会から極めて高い評価を受けていること。民主主義の根幹たる選挙が行われている中、突然の蛮行により逝去し、国内外から幅広い哀悼・追悼の意が寄せられていること。こうした点を勘案し、国葬を執り行うこととした」と説明した。

閣議後会見で質疑に応じる末松文科相

 これに関連して、末松文科相は閣議後会見で文科省の対応を問われ、「国葬当日の具体的な対応については、政府全体で検討されていくものと承知しており、その全体方針に沿って対応していきたい」と説明。その上で、松野官房長官が「国葬は儀式として実施されるものであり、戦前の国葬令に基づく国葬のように国民一般に喪に服することを求めるものではない」と説明していることを強調。学校の臨時休校について「想定していない」と述べた。

 元首相の国葬は1967年の吉田茂元首相以来、55年ぶりとなる。文科省は2020年10月、中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が行われた際、全国の国立大など所管する関係機関に、弔旗の掲揚や黙とうなど哀悼の意を示すよう求める通知を出している。

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