ウェルビーイングのための生涯学習 議論の整理案を了承

 中教審の生涯学習分科会は7月25日、第120回会合を開き、これまで検討を重ねてきた第11期の同分科会の議論の整理案を大筋で了承した。議論の整理案では、全ての人のウェルビーイングを実現するための生涯学習・社会教育の重要性を強調。国民全体のデジタルリテラシーの向上や、コミュニティ・スクールをはじめとする学校と地域の連携・協働の強化、社会教育士の活躍の推進などをうたった。

「議論の整理案」について大筋で了承した生涯学習分科会(YouTubeで取材)

 「全ての人のウェルビーイングの実現に向けて、共に学び、支えあう生涯学習・社会教育」という副題が付いた議論の整理案では、公民館などの社会教育施設のICT環境を整備し、あらゆる世代でデジタルリテラシーを向上する取り組みを進めることで、デジタルデバイドを解消し、デジタル・シティズンシップを育む教育に配慮することを明記。そうしたデジタル教育をはじめ、環境教育や人権教育、男女共同参画社会の実現といった、個人・地域社会のウェルビーイングの向上につながる社会教育士の活躍の場を広げていくことを打ち出した。

 また、地域と学校の協働では、地域と学校の連携をコーディネートする役割を担っている地域学校協働活動推進員の、社会教育士の称号取得の推奨も考えられると明記したほか、部活動の地域移行について、新たに指導者の質の確保や世代間交流が円滑に進むような措置を国に求めていく考えを追加した。

 この日の会合では、委員から、教員を含めて社会教育士をさらに増やしていくことで活性化を図っていくことや、デジタルリテラシーの向上で基礎的なICTスキルだけでなく、ICTを活用した問題解決など、より高度な内容を生涯学習・社会教育でも実施していくことが課題になるといった指摘があった。

 これを受けて座長の清原慶子杏林大学・ルーテル学院大学客員教授(前東京都三鷹市長)は「社会教育士についても、デジタルリテラシーの向上に向けた具体的な内容についても、しっかりと受け止めて課題として位置付けていく。文科省として、今後講じる施策について検討いただく必要が生じると思う。8月以降の適切なタイミングで、次の生涯学習分科会を開催していきたいと思っている。これからの生涯学習・社会教育の振興のためにできることは、まだまだたくさんある」と、継続して審議していく考えを表明。議論の整理案は文言の加筆修正などを座長一任の上、取りまとめを行うことが了承された。

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