オンライン活用や入試での配慮を 小児がん白書で提言

 希少疾患のある子どもやその家族を支援する(一社)スキップ・イニシアチブはこのほど、小児がんを巡る課題を整理した『小児がん白書2022-小児がんの子どもたちを支える5つのアクション-』を公表した。小児がんで入院や自宅療養をしている子どもが、学籍移動を伴わないでオンラインなどを活用して教育を受け続けることができるようにすることや、高校・大学受験時の配慮などを提言している。

小児がんの子どもを支援する5つのアクションを提言した『小児がん白書2022』(スキップ・イニシアチブ提供)

 小児がんは年間で2000~2500人が発症しているとされるが、5年生存率はここ20年の間に80%程度に上昇するなどしている。一方で、今回初めて発行された小児がん白書では、文献レビューや経験者へのインタビューなどから、日本の小児がん患者は▽学びの壁▽情報の壁▽費用の壁▽薬剤服用の壁▽新薬創出の壁――の5つの壁に直面していると説明。

 特に「学びの壁」では、入院する子どもたちの治療期間は短くなる傾向にあるものの、病院内に設置されている院内学級は1カ月以上の入院を対象としていることや、自宅療養や入退院を繰り返すケースでは、訪問教育を提供することが困難なことから、オンライン授業などを活用して、入院・自宅療養中の子どもが学籍移動を伴わずに教育を受けられる環境の整備を提言した。

 また、小児がん経験者からは、大学入試センター試験(当時)の申し込みにおいて、障害がある場合に申請することで認められる「受験上の配慮」について、学校側からの情報提供が遅いといった声があったことから、こうした情報をできるだけ早く本人や保護者に届け、機能障害がある場合などに、適切な配慮を受けられるようにするよう求めた。

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