友達が「いない」大学生が増加 コロナ禍の学年で顕著に

 悩みを相談したり、学習やスポーツで競い合ったりする友達が大学に「いない」という大学生が増加していることが、ベネッセ教育総合研究所が行った「大学生の学習・生活実態調査」で7月28日、明らかとなった。この傾向は特にコロナ禍の2020年度に大学生になった学年で顕著にみられ、こうした友達の数の多さは学びの充実や成長実感と関連していた。また、高校時代にグループでの話し合いや学習成果を人前で発表する経験があったと答えた割合が増えるなど、現在の大学生は高校生の頃からこうした学習に慣れ親しんでいる傾向もみられた。

 調査は2008年から4~5年おきに行っており、今回で4回目。昨年12月に、全国の大学の1~4年生、4124人(男性2228人、女性1896人)にインターネットで実施した。

(大学内で)次のようなことをする友達は全部で何人くらいいますか

 調査結果によると、大学内において悩み事を相談できる友達が「いない」と答えた割合は24.6%で、16年の前回調査と比べて5.4ポイント増加。学習やスポーツで競い合う友達 が「いない」と答えた割合も49.4%(前回調査比9.2ポイント増)となった。「1人」と答えた割合も同様に増えていた。学年別でみるとこの傾向は特に、20年度に入学した2年生で高かった。

 大学での学びの充実について「とても充実している」「まあ充実している」と答えた割合や、自分自身の成長実感を「とても実感する」「まあ実感する」と答えた割合は、学内の友達の数が多い学生ほど高くなることも分かった。

 調査を行った谷田川ルミ芝浦工業大学教授は「20年度の入学生は今、大学3年生になっている。今年の後半から来年度にかけて、就職活動や研究室生活、卒業研究を迎える。キャリア支援などの多方向からの支援が必要だ」と警鐘を鳴らす。

あなたは高校時代の学習に際して、次のようなことをどの程度経験しましたか

 また、同調査では学生が高校生だった頃の学習についても尋ねている。その結果、「グループワーク・討論に積極的に参加した」に対して「とてもあてはまる」「まああてはまる」と答えた学生は53.7%で、前回調査から14.7ポイント増加。学習の成果を人前で発表したり、グループで話し合ったりする経験も増加し、高校の段階から、こうした主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の機会に触れていることが伺える。

 一方で、大学入試のための受験勉強が本格化する高校3年生の9月初め頃の平日における、学校以外での平均的な勉強時間は1時間28分で、これまでの調査と比べて大きな変化はみられなかった。

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