教員確保に一役 ペーパーティーチャー研修、神戸市教委が募集

 全国的に教員不足が深刻化する中、人材確保につなげようと神戸市教育委員会はこのほど、教員免許はあるが、教職経験の全くない「ペーパーティーチャー」や、さまざまな理由で教職を離れている教員経験者を対象とした研修「KOBE教員スタートプログラム」の参加者の募集を始めた。希望者は面接や適性検査を受検。合格すればICT活用や生徒指導などの研修を行った後、9月から常勤もしくは非常勤講師として、神戸市内の学校や幼稚園で勤務する予定。担当者は「潜在的な教員に学校現場への道を開き、将来的には、教員採用選考の志願者数増加につながってほしい」と話した。

 文科省が今年1月に公表した、公立の小学校、中学校、高校、特別支援学校における「教師不足」に関する実態調査によると、昨年度5月1日時点で、教師不足は2065人。教師不足が生じている学校は1591校で全体の約5%。20校に1校は教員不足となっている。神戸市教委によると、神戸市でも今年4月時点で、公立小で17人、公立中で9人が不足している。加えて、同市の教員採用選考の志願者数は4、5年前から毎年100人程度減少しており、今年度は1836人。昨年度の1931人を95人下回っていた。担当者は「教員を希望する学生の取り合いが全国で起きている。潜在的な教員を掘り起こす必要があった」と説明する。

 同プログラムへの応募は、今年7月末時点で、おおむね1年以上教職に就いておらず、かつ失効していない教員免許を保有していることが条件。ただし、研修受講後、原則として神戸市立の学校園で6カ月以上の勤務が可能な人に限る。定員や年齢制限はない。

 対象となる校種は幼稚園、小学校、特別支援学校、養護、中学校・高校(国語・社会・数学・理科・英語・音楽・美術・保健体育・技術・家庭・工業・商業)など。希望者は電話もしくはメールで申し込む。神戸市役所で行われる面接とオンラインでの適性検査を受検し、合格すれば研修へと進む。インターネット環境がない場合は、紙での受験も可能。面接の予約は8月22日まで指定ができる。

 経験不足を補うために行われる研修は5日間、午前午後の全10回行われる。内容は「コンプライアンス・応対」「学習指導」「ICT活用」「生徒指導・いじめ対応」「特別支援教育」「人権教育・情報セキュリティ」「経営」「模擬授業」の8項目。研修期間中は地方公務員法第22条の2第1項に基づく、会計年度任用職員として、6万8000円の給与が支払われる。研修終了後は9月から、市内の学校や幼稚園の状況、勤務場所を総合的に勘案し、勤務先を案内する。必ずしも全員の配置を保障するプログラムではないとしている。

 詳しくは同市教委のホームページへ。

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