「働き方改革にはマインドチェンジが必要」 都内で教員研修

 「夏の学びWeeeek!」と題した教員向けの研修会が7月22日から28日まで、東京都練馬区立石神井台小学校で4回にわたって開催された。同26日には調布市立多摩川小学校の庄子寛之教諭を講師に迎え、「働き方を変えるマインドチェンジ」をテーマとした研修が行われ、練馬区内の8校から教員が参加。庄子教諭からの問い掛けに、教員らは働く意義を見つめ直したり、明日からの具体的なアクションを考えたりして、終始、会場はポジティブな空気に包まれていた。

 同研修は、「研修というと固いイメージがあるが、学ぶことは楽しいと思えるきっかけになれば」と、石神井台小の二川佳祐教諭が企画。同校の校内研修を同区内の小学校教員にも開く形で開催された。初回は横山弘美氏を講師に「ホワイトボードミーティングから学ぶファシリテーション」、第2回は庄子教諭による働き方の講座、第3回は環境活動家の露木志奈氏を講師に「Z世代に学ぶ環境問題の今」、最終回にはオオタヴィン監督を招いての映画『夢みる小学校』の上映会が行われた。

働き方をテーマに、参加者に問いを投げ掛ける庄子教諭

 7月26日の「働き方を変えるマインドチェンジ」は、庄子教諭が働き方や生き方についてさまざまな問いを参加者に投げ掛けながら、ワーク方式で行われた。例えば「教師最後の日は、どんな気持ちで終わりたいか?」と問われると、参加した教員からは「やり切ったという気持ちで終わりたい」「余力を残して、次に向かうワクワクする気持ちを持って辞められたら」と、それぞれの価値観に基づく意見がオープンに語られた。

 「この仕事だけなくなるといいなと思うものは?」という問いには、「いろいろな先生の予定を見ながら、はんこをもらうこと」「集金」「出張の手続き」など、次々と意見が出され、「あるある!」「うちの学校も」と共感の声が上がっていた。

 また庄子教諭が「教員の月の平均残業時間は80時間と言われている」と示した後に、「では、月40時間の自由に使ってもいい時間をもらえたら、あなたはどうしますか?」と問うと、参加者は生き生きとした様子で考えだした。「夜遅くまで友達とゆっくりご飯を食べに行きたい」「習い事をしてみたい」「もっと趣味の時間を充実させる」など、これまでやりたくても出来なかったことを話す教員が多かった。

 その様子を見た庄子教諭は「楽しいことなら、みんないくらでも思い付く。そういう考え方にシフトしていけばいいのではないか」と提案。「ライフワークバランスと言われるが、私はライフワークミックスでいいと思っている。働き方は生き方そのもの。仕事と生活をあまり分け過ぎずに、楽しめばいいのではないか」と話した。さらに、「働き方改革といっても、ただ早く帰ればいいのではない。例えば『午後6時から○○がしたいから、そのために午後5時には退勤する』などと、まず楽しいことを先に置いておくことが重要」とアドバイスした。

ペアワークでそれぞれの考えについて話し合う教員ら

 また、庄子教諭が取り組んでいる働き方改革として、「人に腹を立てない」「黒板の前にいない時間を意識的につくる」「やるリストよりも、やらないリストをつくる」などを紹介。参加者からは「やらないリストをつくることは、早速、明日から取り組んでみたい」と共感の声が上がっていた。

 最後に、「明日から自分の働き方を変えるために、何をするか?」という問いが出され、それぞれが具体的な案を考えていった。ある教員は「先ほどの月40時間あったら何がしたいか、という問いを職員室で話してみたい。そうすれば、それぞれが本当にやりたいことが知れて、働き方改革にもつながるかもしれない」と答えた。

 庄子教諭は「指導からの脱却が働き方改革にもつながっていくのではないか。『ねばならない』から、『○○したい』に変えていこう」と呼び掛けた。

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