障害児通所支援の適切な運営や質確保へ 検討会が初会合

 改正児童福祉法で障害児通所支援の体系の再編・一元化が行われることを視野に、厚労省は8月4日、障害児通所支援に関する検討会の初会合を開いた。利用者の増加やニーズの変化が生じていることから、障害児通所支援の適切な運営や支援の質の確保などの課題も議論する。検討会では、今年度中に報告書の形で結論を出す予定。

障害児通所支援の改正児童福祉法への対応や今日的課題についての議論を開始した厚労省の検討会(YouTubeで取材)

 先の通常国会で成立した改正児童福祉法では、従来「福祉型」と「医療型」に分かれていた児童発達支援センターを一元化し、地域の障害児支援の中核的な役割を担うのを明確にすることが定められた。この施行が2024年4月に控えていることから、より具体的な方策を議論するために同検討会を設置することとした。座長には田村和宏・立命館大学産業社会学部教授が選出された。

 検討会では加えて、障害児通所支援の中でも、障害のある児童生徒にとって放課後や学校の長期休校中の居場所となっている、児童発達支援事業・放課後等デイサービスについても取り上げる。これらのサービスの中には見守りや学習支援、ピアノや絵画の指導のみを行い、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い支援が行われていないケースが散見されるほか、利用者の増加、保護者の就労などのニーズの多様化にどう対応するかといった課題もある。

 座長の田村教授は地域における障害児支援の課題として、「学校は学校、放課後は放課後、家は家みたいな形で、それに振り回される子どもたちという構図がよく見受けられる」と指摘し、教育と福祉がチームとなって支援していく体制づくりについても議論していくべきだとの認識を示した。

 その上で「ご家族の方は(障害児が)小さなときから、『地域の中でみんなと一緒に』『友達と一緒に』という意識が高い。一方で、なかなかそれができにくいという雰囲気もある。教育も含めて、大人になるまでにそれがうまくいかないと、(地域と)距離が生じて、家族そのものも孤立してしまう。孤立を防ぎながら、伴走的な支援を乳幼児期からきちんとできるのか。単に障害児だからということではなくて、地域の中に溶け込んで、地域の一員となりゆく伴走型の支援がどうできるのかということを意識した実践に取り組む必要があると思う」と述べ、地域や教育の中でいかにインクルーシブな取り組みを展開していくかも重要だとの視点を提示した。

 次回以降、検討会では関係団体にヒアリングなどを実施した上で、今年度中に報告書を取りまとめる方針。

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