教員免許更新制に代わる教員の学び 中教審合同会議で議論

 中教審の「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会、教員免許更新制小委員会は9月27日、合同会議を開き、小委員会が8月に取りまとめた、教員免許更新制を「発展的に解消する」という方向性を示した審議まとめ案について議論した。委員からは、教員免許更新制に代わる教員研修制度について、学校現場から「新たな義務が増えるのでは」と不安の声が上がっているとの指摘があり、教員が新たな学びを前向きに捉えられるような周知の必要性が議論された。

オンラインで行われた中教審「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会、教員免許更新制小委員会の合同会議(YouTubeで取材)

 審議まとめ案では、教員免許更新制に代わる新たな学びの機会を提供する方向性が示され、任命権者や学校管理職などが教員との対話を通じて研修の受講を奨励するとともに、研修受講履歴管理システムなどの仕組みを構築することなどが目指されている。

 ただ、戸ヶ﨑勤委員(埼玉県戸田市教育委員会教育長)は「現場から聞こえてくるのは、教員免許更新制の廃止への期待とともに、『発展的解消』というこの文言への不安だ」と指摘。「新制度ができて、研修をいっそう徹底させられるのでは、勤務環境が厳しくなるのではないかと表面的に伝わることを大変危惧している」と話した。

 中原淳委員(立教大学経営学部教授)は「教員は現場の教育経験や授業経験、その振り返りで学ぶという観点が大きく、研修はそれでは学べないものを学ぶためのサプリメントのようなものだと考えている。ただ、どうしても教師の学びイコール研修受講履歴管理システムの話のように見えてしまう。これが現場の誤解や不協力を生まないか」と懸念を示した。

 これに対し、荒瀬克己部会長代理(教職員支援機構理事長)は「研修は教職員を縛るものであるというイメージが強く、新たな手かせ足かせ、義務みたいな感じになっている。教職員自身が学んでいくことによって、仕事を楽しく、誇りをもってやっていけるようにしていくための大事な学びとなっていく必要がある」と、現場の理解を得る必要性を指摘した。

 また、教員免許更新制小委員会で主査を務める加治佐哲也委員(兵庫教育大学長)は「免許更新制に代わってまだやらされる、義務付けられるような感じで受け止められるのはよろしくない。うまく伝わるよう、われわれも考えていかなければならない。教師の成長の中で、研修がどう位置付くのかということも、大きな視点から(審議まとめに)書いていくべきだ」と応じた。

特集