マネジメント機能を強化 管理職の指導でチーム力発揮

中教審の「チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会」(主査・小川正人放送大学教養学部教授)は、年内の答申を目指して精力的に審議を続けている。その焦点の1つが「学校のマネジメント機能の強化」である。

 「中間まとめ」(7月16日)によると、学校のマネジメント機能とは、(1)管理職の適材確保(2)主幹教諭制度の充実(3)事務体制の強化――が大きな柱になっている。

 このうち「管理職の適材確保」では、校長については「自らの示す学校の教育ビジョンの下で、リーダーシップを発揮した学校運営を実現できるよう、校長裁量経費の拡大などの学校裁量拡大を一層進める」「校長自らの教育理念に基づき、特色ある教育活動を推進できるようにするためには、校長の同一校における在職期間の長期化を図る」など一歩踏み込んだ提言をしている。

 また副校長・教頭については「教職員や専門スタッフなどの調整や人材育成などの業務に当たることが期待されている。事務職員との連携や業務の見直しなどにより、副校長・教頭が力を発揮できる体制を整えることが重要である」としている。

 さらに、主幹教諭については「学校を一つのチームとして機能させるため、全体をマネジメントする管理職と教職員、専門スタッフとの間に立って、チームとしての学校のビジョンをはじめとした意識の共有を図る、いわばミドルリーダーとしての役割が期待されている」などと、明確に中間管理職の位置付けをしている。

 この管理職による「マネジメント機能の強化」は、単に管理職による一方的な押し付けではなく、学校の課題や目標に合わせたチームを編成し、その配置の仕方などをマネジメントする役割を担う。その例として、校長、副校長・教頭、主幹教諭の指導のもとで、(1)「学力向上」のためのチーム(教務主任がカリキュラムマネジメント)(2)「生徒指導充実」のためのチーム(生徒指導主事が生徒指導部をマネジメント)(3)「特別支援教育充実」のためのチーム(専門に応じて連携・協働)――をあげている。

 すでに、管理職、中間管理職、一般の教職員が協力しながら業務の改善に当たっている自治体もある(文科省の「学校現場における業務改善のためのガイドライン」に収載、今年7月公表)。徳島県教委は、副校長、主幹教諭、指導教諭の役割を明確化した結果、校長からは「校長、副校長が連携し、学校の決済などを分担することにより、具体的な目標・方策の提案、各学年主任との連携、児童の実態に応じた系統的な実践で成果がみられた」「主幹教諭を核とすることがスムーズな指導体制の構築につながった」などの指摘があった。

 こうした動きに対し、作業部会の各委員からは「管理職の責務に応じた権限の拡大や処遇の改善が必要。その際、校長のマネジメント能力向上のための研修体制の整備も必要だ」「校長が責任をもって業務を推進するためには、補佐体制の充実が重要。副校長・教頭、主幹教諭だけでなく教職員全体で担う必要がある」「あくまでも子どもと接する時間をつくることを最大の眼目にすべきだ」などの意見があった。

 これに対して教職員組合の一部からは、「学校のマネジメント機能の強化は、校長などによる単なる管理強化にすぎない」などとの批判が出ている。作業部会は、このような批判を払拭するためにも、多くの教育関係者が納得のいく、整合性のある「マネジメント機能の強化」の方策を打ち出してほしい。