小学校の「短時間学習」 カリキュラム・マネジメントで

いま、小学校における「短時間学習」の問題が注目されている。中教審教育課程部会内に設置された小学校部会(天笠茂主査)の第2回会合(2月4日)で、効果的で柔軟なカリキュラム・マネジメントを構築する際の重要な項目として取り上げられた。

文科省はこの日の会合の参考資料として、「公立小学校・中学校における短時間学習の実施状況」の調査(平成26年度実績)について発表している。
この結果に簡単にふれると、「短時間学習」を実施した学校は、小学校約75%、中学校約65%。目的は、小学校の約90%が「繰り返し学習による基礎的な知識・技能の定着」(中学校約54%)、小学校の約63%が「朝学習を通じた児童(生徒)の一日の生活リズムの定着」(中学校約75%)。「短時間学習により、指導の成果や児童(生徒)の変容がみられたか」との質問に肯定的な回答をしたのは、小・中学校とも9割を超えた。具体的な成果や変容については、小学校の約85%が「基礎的な知識・技能が身についた」(中学校約52%)、小学校の約57%が「児童の一日の生活リズムが整うようになった」(中学校約74%)となっている。

「短時間学習」の課題については、小・中学校ともに「短時間学習の効果的な指導内容・方法」(小学校約76%、中学校約71%)、「教材・教具等の開発や準備の時間」(小学校約53%、中学校約46%)が目立った。

実施内容は、小学校は「読書活動」(約91%)、「漢字練習」(約78%)、「計算練習」(約84%)の割合が高く、外国語活動(ゲーム、チャンツなど音声中心)や英語学習(アルファベットや単語などの練習)は、実施している割合は低いが、実施する場合は、授業時間に含めている割合が相対的に高い。中学校は「読書活動」(約57%)、「漢字練習」(約24%)、「計算練習」(約26%)、「英単語、リスニングなどの練習」(約23%)の割合が高い。

このように、小・中学校の現場で、多様な形で「短時間学習」が導入されつつある実態が垣間見られた。だが、それが果たして、カリキュラム・マネジメントに基づいた編成になっているのかどうかの課題が残されている。

現在、中教審の小学校部会では、次期学習指導要領に向けた改訂を見据え、小学校におけるカリキュラム・マネジメントを重視。すでに「短時間学習の実施など、効果的で柔軟なカリキュラム・マネジメントの在り方」を重要課題に掲げて審議することになっている。

その際、カリキュラム・マネジメントの3つの側面(教育課程企画特別部会「論点整理」)、すなわち、(1)教育内容を1つの教科に留まらずに各教科横断的な相互の関係で捉え、効果的に編成する(2)子どもたちの姿や地域の現状などに関する調査や各種デーなどに基づき、教育課程の編成、実施、評価、改善のサイクルを確立(3)教育内容と指導体制やICT活用など諸条件の整備・活用を効果的に組み合わせる――を重視して検討する予定だ。

小学校部会の第2回会合で、委員から「短時間学習を隙間なく挿入すれば、授業にますますゆとりがなくなる。教育課程上、きちんと位置付けて実施すべきだ」「小学校の授業時間が一律45分になっているのが問題だ。例えば、小学校低学年を40分授業にするなどの大胆な改革を行うべきだ」などの意見が出された。この際、各学校現場から、カリキュラム・マネジメントに対する注文が数多く出るのを期待したい。

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