学校インターンシップ 効果ある仕組みの構築を

教員の資質能力の向上が課題とされる中で、昨年12月に中教審は「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」と題する答申を公表した。

答申では、教員養成に関する具体的な改革の方向性として、教職課程の改善とともに、学校インターンシップの導入その他を掲げている。学校インターンシップとは、学校現場において、教育活動や校務、部活動などに関する支援や補助業務などを体験させることを通じて、教職への意欲を高めたり、大学への学習にリアリティを持たせたりするのをねらいとしている。

その意義として答申は、次の点を挙げている。「学校現場を深く知ることができ、既存の教育実習と相まって、理論と実践の往還による実践的指導力の基礎の育成に有効である」。また学生が「自らの教員としての適格性を把握するための機会としても有意義である」。学校インターンシップの実施に当たっては、受け入れ校の確保や教育委員会と大学との連携体制の構築その他、環境整備について検討が必要としている。結果として、答申は学校インターンシップを一律に義務化するのではなく、大学の判断で教職課程に位置付けることができるようにすると結論づけている。

学校インターンシップの実施に当たって、まず大学においては、実施学年や時期、単位数、必修と選択の区別等の枠組みを決める必要がある。実施の時期は、教育実習の時期よりも前にすることが必要であり、3年次または2年次に配置される。学校インターンシップが教育活動であることから、そのねらいを設定した上で、活動の成果を評価する方法や規準も必要である。また実施校の選定、事前打ち合わせなども欠かせない。

受け入れ校にとっては、校内に学校インターンシップの窓口となる担当を置くとともに、期間中にどのような活動を学生にさせるのか、また児童生徒との関わりの在り方などの必要な事項を決めておくことも必要である。

今後、学校インターンシップを円滑で効果的に実施していくためには、次の点についてさらに検討する必要がある。

第一に、大学のニーズと学校の実施可能性をつないで、調整していく仕組みの在り方である。学校は、規模その他の事情で、常に一定数の学生を受け入れられるとは限らない。大学と実施校の間で、実施人数、曜日や時期などを調整する組織が必要となる。

第二に、学校インターンシップのねらい、活動内容の範囲や程度などについて、大学、教育委員会、実施校の三者による検討を通して、一定の合意を得ておくことである。学校の教育活動や諸業務、児童生徒との関わり方等のどこまでを学生に行わせるのかを明確にしておくことが大切である。期間中の学生の指導の責任の所在などについても相談しておく。

第三に、大学においては、教職課程上の位置付けを明確にすると同時に、担当教員や担当する部署を設ける必要がある。特に、実施期間中は、学生や実施校との連絡を密にし、常に対応できるようにしておくことが必要である。

学校インターンシップへのニーズが高まってくると、これまで、一部の大学が先行的に教育委員会や学校と連携して実施する形は、とれなくなる可能性が高い。教職課程を有する大学と地域の教育委員会とが、一定の方針を共有する仕組みが求められる。

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