アクティブ・ラーニング 実施推進団体の意見を支持

中教審は、年末に予定されている答申に向けて、次期学習指導要領についてのこれまでの「審議のまとめ」に関する関係団体からのヒアリングを開始した。実施予定は50団体で、10月と11月に4回に分けて実施する。

第1回目のヒアリングは、10月6日に文科省内で、日本私立小学校連合会、全国公立学校教頭会、全日本私立幼稚園連合会、指定都市教育委員・教育長協議会、全国市町村教育委員会連合会、(一社)日本経済団体連合会、(公社)日本PTA全国協議会、全日本教職員組合(全教)、全日本教職員連盟の9団体が出席した。

この日のヒアリングで特徴的だったのは、次期学習指導要領の目玉の1つともなるアクティブ・ラーニングへの関心の高さであった。

文科省の用語集によると、アクティブ・ラーニング」の概要は「教員による一方的な講義ではなく、児童生徒の能動的な学習への参加を取り入れた学習・指導法。課題解決授業、意見発表、体験学習、調べ学習、グループ討議、ディベート、グループワークなどを取り入れた学習」。この学習法の導入に、一部団体から「押し付けにつながる」との反対の意向が示されたが、支持する意見が目立った。

積極的に評価しているのは日本経済団体連合会。「この学習法は、これからの時代に必要な正解のない課題に主体的に答えを導く力や他者に働きかけ、協働しながら自らの考えを深めて学習する力、自分の考えを発信する力などを育成する上で有効だ。学習指導要領の改訂で、この学習法を学習・指導法の中心に据え、初等中等段階から高等教育段階まで一貫した取り組みとしていることは評価できる」とした。

その上で、今後の課題としては「形式ばかりの導入にならないために、アクティブ・ラーニングの成功事例やこの学習法の学校における評価方法(成績)、入試における評価を整理して教員や生徒・学生に分かりやすく示し、この学習の目的や効果を具体的にイメージできるようにすべきだ。また、この学習法による学力低下といった誤解を払拭するため、保護者をはじめ社会全体がその意義を正しく理解するよう、広報活動を強化する必要がある」など、積極的な姿勢を示している。

また現場教師の立場から発言した全国公立学校教頭会は、「アクティブ・ラーニングは、国際的に評価されている独自の『授業研究』を中心に、外国語教育など新たな教育課題とともに対応する必要がある」と強調。全日本教職員連盟も「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指したこの学習法を評価した上で、「そのために教師は、深い教材研究に基づいた指導計画を立案し、必要な教材や教具等を準備する必要がある」などと指摘した。

これらの指摘は、今後の学習指導法の方向性を裏づけるための的を射た指摘であり、評価したい。

これに対して全日本教職員組合(全教)は、「画一的な指導方法の押し付けにつながる懸念がある」と、実施に消極的な姿勢を示している。

このほか、賛否を表明したわけではないが、「アクティブ・ラーニング、カリキュラム・マネジメント、プログラミング教育、キャリアパスポートなど、抽象的で片仮名文字で教育が語られている点が気になる。言葉だけが独り歩きしている」(日本私立小学校連合会)との意見もあった。真摯に耳を傾ける必要があろう。

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