教特法等の一部改正 各教員の長所や個性の伸長を

中教審の初等中等教育分科会教員養成部会は、11月18日に成立した教育公務員特例法等の一部改正の今後の取り扱いなどをめぐり、11月28日の会合で自由に意見交換した。

改正法は会合当日に公布となり、(1)教員の任命権者が実施する教員の資質向上方策の充実(2)大学における教員養成課程の改善、外国語の小学校特別免許状の創設(3)(独)教員研修センターを(独)教職員支援機構と名称を改め機能強化——などについて必要な措置を講じるものだ。

このうち、(1)の柱である「教員の資質向上方策の充実」について見ていく。

その内容は、「校長及び教員の資質の向上に関する指標の全国的整備」と「十年経験者研修の見直し」からなる。

まず「指標の全国的整備」に関しては、「文部科学大臣が必要な指針を策定する」としている。具体的には、「教育委員会(任命権者)と関係大学などで構成する協議会を組織し、指針を参酌しつつ、校長及び教員の職責、経験、適性に応じて、資質の向上を図るための必要な指標を定めるとともに、指標を踏まえた教員研修計画を定めるものとする」としている。

また「十年経験者研修の見直し」については、「十年経験者研修を中堅教諭等資質向上研修に改め、実施時期の弾力化を図るとともに、中堅教諭等としての職務を遂行する上で必要とされる資質の向上を図るための研修とする」としている。

これらの資質向上策を取り上げた背景について文科省では、「近年、教員の大量退職、大量採用などによる教員の年齢構成や経験年数の不均衡により、特に若手教員への知識・技能の継承が図りにくい状況があることから教員の体系的かつ継続的な研修を充実させていくための環境整備を図ることが急務となっている」と説明している。

この改正法の趣旨などを理解する上で重要なのは、衆議院文部科学委員会(11月2日)と参議院文教科学委員会(11月17日)から出された「附帯決議」である。政府や関係者に同法の施行に当たって、特段に配慮をすべき事項として7項目を挙げている。

とりわけ教育行政担当を含む教育関係者は、次の3項目の附帯決議を今後の重要な課題として受け止め、期待される教師像の構築に努力していただきたいと願う。

(1)文科大臣が策定する指針については、教委等が地域の実情に合わせた指標を自主的・自律的に定めるための大綱的な内容のものとし、地域や学校現場に対する押し付けにならないようにする。

(2)教委等が策定する指標については、画一的な教員像を求めるものではなく、全教員に求められる基礎的・基本的な資質能力を確保し、各教員の長所や個性の伸長を図るものとする。また同指標は、教員の人事評価と趣旨・目的が異なるものであるのを周知する。

(3)学校現場で多忙を極める教員が児童生徒と向き合う時間を確保しつつ、法の趣旨に則った効果的な研修を受講できるよう、教職員定数の計画的拡充に努める。

このうち、これまでとかく見逃されていた「各教員の長所や個性の伸長」については、目新しい提案として受け止め、具体的な措置を講じてほしい。
文科省では今後、施行通知を発出するための説明会を開いたあと、来年4月には改正法の施行に入ることにしている。同法の円滑な施行によって、教員の資質向上策が飛躍的に向上するのを期待したい。

あなたへのお薦め

 
特集