平昌オリンピック つなげよう支える力、協力する力

平昌オリンピックが終わり、わが国はメダルの数において金4、銀5、銅4の計13個で過去最高の獲得数となった。これまでのたゆまぬ努力とやり抜いた気力、勝負に全力を発揮した姿を誇りに思うとともに感謝を伝えたい。また、各種目の入賞者の総数も43で過去最高となったと報じられている。メダル授与者、入賞者のみならず全出場者、そして選手をこれまで支えた全ての人々にお疲れさまでしたとねぎらいたい。

今回の平昌オリンピックの報道で目についたことがいくつかある。

第一に、メダルを獲得した選手の栄光の影にあったさまざまな困難などについてである。フィギュアスケート男子の羽生結弦選手の場合、「栄光の影に挫折と葛藤」があったと報道され、その苦難の様子が具体的に伝えられた。
スピードスケート女子の小平奈緒選手は過去2度のオリンピックで勝てずに苦しみながら「ライバルは自分自身」と言い聞かせ、単身オランダに留学するなどして自分を磨いてきた。2人に限らず全ての選手がこれまでの困難や挫折に打ち勝って試合に臨んだであろう。そうした多くの姿が報道された。だからこそ応援するわれわれに感動を与えてくれたのであろう。

第二に、よきライバルの存在である。小平選手には、これまでのオリンピックで金メダルを連続で獲得した韓国のイ・サンファ選手との戦いと交流、友情の逸話が繰り返し報道され、心温まるものを感じた。スノーボードの平野歩夢選手は憧れであり尊敬するこの種目の第一人者のショーン・ホワイト選手との僅差の戦い。破れた後ににじむ悔しさとこれからに向けての決意表明の顔が印象に残った。

羽生選手を超えようとする宇野昌磨選手、スピードスケート女子の高木菜那選手と美帆選手の姉妹などライバルがいたからこその精進となった姿が報じられた。勝負が終われば歩み寄って相手をたたえる姿がさらに感動を呼んだ。

第三に、よき仲間の存在だ。「そだねー」が流行語となったカーリング女子の、笑顔で一つになって戦い抜こうとする仲間意識と諦めない姿。スピードスケート女子パシュートの「ワンライン」の見事な滑り。年間300日の一体となった練習生活から生まれる仲間意識。個人競技ではライバルでも、準決勝、決勝と4人の仲間で勝ち取った初の金メダルであった。勝てなくて悩んでいたジャンプ女子の高梨沙羅選手は仲間の選手との談笑に癒されたと報告していた。高梨選手が銅メダルを獲得した時に祝福した伊藤有希選手の姿も目に焼き付いた。

第四、これが今回のオリンピックで最も印象に残っている。すなわち、選手を支え、協力し、時に見守る人々の姿についての報道である。オリンピック前にけがをしたり、スランプに陥ったり、勝てなくなったり、ぎりぎりの所で勝てるかどうかピリピリしたり、悩んでいたりする選手たち。

そうした選手にアドバイスし、陰ながら支え、ずっと見守ってきたコーチやトレーナー、栄養士など多くの関係者の姿が報道されていた。こうした人々の支え、協力、そしてチーム力があったからこそ、メダルに届いたということであろう。選手たちが、報道のカメラ越しにこうした人々に「〇〇さん、ありがとう!」と叫んでいる姿はとても清々しくて印象に残った。

次は平昌パラリンピック、2年後の東京オリンピック・パラリンピックへ続く。前述の第一から第三と共に、第四の支え、協力し、見守る人々があったればこその姿を大切にし、ぜひ、このことを子供たちに伝え、つなげてほしいものである。