若手教師への期待 未来づくりを担う自覚を

2030年をめどに、新時代を担うために必要な資質・能力を育成する新教育課程の編成が進んでいる。若手教師は積極的に参画し、必要なことをしっかりと学んでほしい。分からないところはどんどん聞き、問いを立て、主体的に学んでほしい。若手教師はこれからの日本を担う子供を育てる役割を課せられているだけでなく、自身が日本の未来を創る担い手でもあるからだ。日本の未来は若手教師にかかっているといっても過言ではない。

教育課程改訂期だからこそ、「教育課程編成」の意義は何か、「社会に開かれた教育課程」とはどのようなものか、新教育課程で育む「生きる力」とは何か、その要素としての「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の今日的意義は何か。その具体的な力としての「資質・能力の三つの柱」とはどのような力なのか、資質・能力の三つの柱をバランスよく育むための「主体的・対話的で深い学び」とはどのような学びなのか、学びを深めていくための「カリキュラム・マネジメント」とはどのようなことをするのか――など、学んでほしいことは多い。

今、この機会にこれらをしっかりと学ぶことは、これからの時代を生きる教育の専門職、プロとしての教師の基盤を築くことになる。教育の転換期の今日、これらをしっかりと、意図的、計画的、継続的に学び、身に付け、実践できるようにしていくことが子供たちの未来づくりを支える必要かつ十分条件である。

すでに次の時代、AI技術などが高度に発達したSociety5.0をけん引する人材像や人材の育成の在り方が議論されている。Society5.0で人間らしく豊かに生きていくために必要な力として、「文章や情報を正確に読み解き、対話する力」「科学的に思考・吟味し活用する力」「価値を見つけ生み出す感性と力」「好奇心・探究力」が挙げられる。AIやビックデータなどの先端技術が、学びの質を加速的に充実する世界が学校に訪れる2030年ごろには、大きな変化があるとと予測もされている。こうした社会の変化にも目を向けてほしい。

夏休みは若手教師にとってリフレッシュの機会であるとともに、教師の資質・能力を高める研修の機会が得やすいときでもある。まずは、しっかりと体と心を休めるよう努め、、子供たち、そして自らも生きる未来社会とそこで行われる教育に目を向け、教育者としての自分の在り方を考えてみてほしい。

最近は日常的にはできない研修が夏季休業中に多く組まれているため、それに参加して研修記録をしっかりと書かなくてはならず、また、もろもろの地域行事への参加を求められたりと忙しい状況であろう。じっくりのびのびとリフレッシュしたり自己研さんしたりする時間が取りにくいという声もよく聞く。そんな状況では未来をしっかりと見据えることはできないだろう。

そこで管理職に求めたい。自校の若手教師の力量を高めるのは当然のことだが、若手教師が、教育の未来に目を向け、子供たちに行う教育の意義やこれからの教育の在り方などをじっくり考えたり視野を広げたりできる環境や機会をつくっていくことに努めてもらいたい。

そうした視点や方向性、場や機会の提供、環境づくりは先輩でもある管理職の重要な責務であり、ぜひ果たしてもらいたい。

関連記事