次期教育課程への答申が間もなく出され、平成29年3月には新学習指導要領が告示される予定である。既にキーワードとして「社会に開かれた教育課程」「資質・能力の三つの柱」「カリキュラム・マネジメント」「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニンク)」等々が取り上げられ、内容も示されている。本紙1面でもキーワードごとの解説を連載してきた。今年度の学校評価・総括的な評価では、これまでのやり方を踏襲するのではなく、次期教育課程へのアローチを意識した取り組みを求めたい。校内研修などを行っている様子も耳に入ってきている。

先日、文科省から平成27年度児童生徒の問題行動調査の結果が公表された。いじめ認知件数は22万4540件で、過去最高となった。25年に施行された「いじめ防止対策推進法」の効果がようやく表れてきたとの見方もあるが、その矢先、耳を疑うような報道がされた。東日本大震災に伴う福島原発事故により横浜市に自主避難して地元の小学校に転校した男子児童が、周囲の児童から「菌」を名前に付けられただけでなく、原発事故の賠償金までたかられるといったいじめを受け、不登校となった、現在中学校1年生男子生徒の報だ。

何とも理不尽で、不条理極まりない事件が起きた。10月28日の朝、横浜市港南区の市道で集団登校中の小学生の列に軽トラックが突っ込み、近くの小学校1年生のT君(6)が頭の骨を折るなどして死亡、1〜5年の女児2人と男児2人を含む計7人が重軽傷を負った。

広告代理店大手の電通に勤務する女性新入社員の高橋まつりさん(当時24歳)が昨年12月に過労自殺し、労災と認定された事件がきっかけに、長時間労働の問題がにわかにクローズアップされている。この問題を重く見た厚労省は11月7日、複数の社員に違法な長時間労働をさせていた疑いが強まったとして、電通本社に労働基準法違反の疑いで家宅捜索に入った。長時間労働問題が、ついに強制捜査という事態にまで発展した。

次期学習指導要領に向けた改訂で、小学校高学年で教科型の英語学習が位置づけられている。英語教育の強化ともいえるが、学校現場は、不安と戸惑いを隠せない。

「産業界としては、正解のない世界で自ら課題を設定し、解決に導く力、多様な価値観の人々と協働する力が必要と考えており、今回の検討の方向性は、これらの課題解決につながるものと期待している」

小・中学校の新学習指導要領の告示が平成28年度中に実施されると、新教育課程は、小・中学校はそれぞれ32、33年度から全面実施の流れとなる。高校の場合は1年遅れの告示と34年度から年次進行による実施となる。この間、新学習指導要領の一部が実施可能となり、また一定の内容が移行措置として実施されることが予想される。学習指導要領の解説も漸次作成発行される。

9月28日に文科省が、今年度の全国学力・学習状況調査結果を公表した。本紙では識者2人による分析を、10月6日号に掲載した。調査開始の10年前に比べ、全体的にいわゆる学力の底上げが進んだ。これまで平均正答率で下位層にいた府県が校種・教科により上位層に躍進し、自治体の取り組みの成果が出たところもあった。一方で、毎年公表される都道府県別平均正答率の順位付けの弊害も指摘されている。

「新しい言葉に振り回されないで」とは、この6月に文部科学事務次官に就任した前川喜平氏が本紙インタビューに応じた中で話した言葉である。同氏は述べている。

OECDは10月5日、「図表で見る社会年版」を発表した。この中で、諸国全体で15歳から29歳までの人口の15%に匹敵する約4千万人の若者が、就学も就業もしていないニートの状態にある実態が明らかにされた。

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