いじめ事案への対応で、大きな課題の1つとなっている「保護者との情報共有」に焦点が当てられ、集中審議された。文科省の専門家会議である「いじめ防止対策協議会」(森田洋司座長)が9月30日に開いた第4回会合で取り上げられた論点である。成案には至らなかったが、「保護者との情報共有」の重要性とその具体的手立てが提案され、それなりの収穫を得た。

「新しい世界を」をスローガンに、8月上旬から9月中旬にかけて、移民大国ブラジルのリオデジャネイロで開催された夏季五輪の最後の幕が閉じて3週間。南米初の五輪から、次期東京五輪を開催する日本が新たに学ぶところは多い。

不易と流行という言葉がある。芭蕉が俳論に関して「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」と述べたのに由来するとされる。物事の変わらない本質を知らなければ基礎が確立せず、時代に合わせて変えていくことがないと、新たな進展がないとの意味であろうか。

昨年12月、中教審答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」が出された。そこでは、教育をめぐる時代の大きな転換点にある今、国際的に高い評価を受けているわが国の教員の強みを生かしつつ、教員の養成・採用・研修の一体的改革で、より質の高い教員並びに学校教育が可能になるとしている。しかし同答申は、こうした一体改革を妨げている要因が、日常業務の多忙化に見られる教員の非合理的な業務内容や若手教員を育てるミドルリーダー層の不足と指導体制といった条件整備上の課題にあるとしている。

次期教育課程に向けた準備とは気が早いようだが、すでに今後の学習指導要領改訂スケジュールが示されている。今年度内に告示。来年度が周知徹底。全面実施は、幼稚園が平成30年度、小学校が32年度、中学校が平成33年度、高校が34年度から年次進行。周知徹底の年度から全面実施の間は先行実施と位置づけられている。

文科省の教育相談等に関する調査研究協力者会議(野田正人座長)が9月7日、第6回会合を開き、最終報告案について議論した。同会議は、いじめや暴力行為など、児童生徒が抱える問題行動を解決するための教育相談の充実策を検討している。

中教審は、次期学習指導要領の答申に向けて、積極的な審議を続けてきた。8月26日に開かれた教育課程部会(無藤隆座長)で、「これまでの審議のまとめ案」について話し合った。このあと、国民からのパブリックコメント、各教育研究団体へのヒアリングなどを経て、調整を加えた上で、年内には文科相に答申する予定だ。

いま『光を失って心が見えた~全盲先生のメッセージ』(新井淑則著)が話題となり、8月27日、日本テレビ系の24時間テレビでドラマ化され、多くの人々に感動を与えた。新井さんは小さいころから教師になるのが夢で、国語の教員となり、埼玉県の公立中学校の教室に立った。音楽教師の同僚と結婚し、3人の子どもにも恵まれた。ところが、28歳のとき、突然、右目に網膜剥離が発症し、手術を受けて3週間の入院後に復帰したが、再発。34歳で左目にも発症して失明し、全盲になってしまう。

文科省のいじめ対策協議会(座長・森田洋司鳴門教育大学特任教授、日本生徒指導学会会長)は8月22日、第2回会合を開き、「いじめに対する組織的対応」について集中審議した。「組織的対応」はいじめ問題の解決の核心部分ともいえるだけに、各委員の積極的な発言が目立った。

次期学習指導要領の大きな特色は、「教育課程の構造化」を掲げ、資質・能力の整理が行われていることである。「教育課程の構造化」とは、審議のまとめ(案)によると、「教科等と教育課程総体とのつながりや、教育課程と資質・能力の関係を明らかにし、子供たちが未来を切り拓いていくために必要な資質・能力を確実に身に付けていくことを目指す構造に改善していこうとする」こととしている。

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