文科省から8月30日付で、平成22年度の『文部科学白書』が発行された。そこでは冒頭に、「東日本大震災への対応」の章が設けられ、34ページにわたって、大震災の被害の概況、それへの文科省関連の対応が報告されている。

野田内閣発足間もない記者会見で、重要閣僚の鉢呂吉雄経産大臣が、原発周辺の自治体を「人っ子1人いない。まさに死のまち」と表現したり、被災地の視察から帰京した際、防災服の袖を記者にこすりつげるしぐさをして「ほら、放射能がうつる」などの不適切な発言をした責任をとって辞任した。これら無責任な言動が被災地の人たちの心情を傷つけたことは確かで、辞任するのは当然である。

このところ授業時数確保に向け、3学期制を2学期制に切り替えたり、夏休みを短縮したりする学校が増えつつある。今年度の東京都学校基本調査によると、23区の場合、2学期制を実施しているのは10区、夏季休業日の短縮は12区、その両方を行っているのは8区もあり、これとともに、土曜休業日を授業日として設定する学校も増え、年間6日以上実施している学校は、小・中学校とも4割以上に上っている。

教育基本法の改正に伴う新学習指導要領が小学校は23年度から実施された。中学校は24年度から一斉に、高校は25年度入学生から年次進行で実施に移される。新学習指導要領の根幹に据えられているのが「生きる力」の醸成である。確かな学力、豊かな人間性、健康・体力という、文部科学省が掲げる3要素を揃えて身につけるのは、容易なことではない。

「少人数学級の導入により教育効果を」との声が高まる中で、文科省は少人数教育の実態を把握するため、全国各地の取り組みや調査研究、実践例などを収集しているが、その一部を9月12日に開かれた「公立の義務教育諸学校の学級規模及び教職員配置の適正化に関する検討会議」(木村孟主査)の席上、参考資料として発表した。

この夏、長期休業日を活用して都内の中学校の多くが職場体験活動に取り組み、小学校でも職場見学などを行う学校が見られるようになった。キャリア教育の充実を図る取り組みととらえることができる。

小・中・高校教育などの在り方を検討する中教審の初等中等教育分科会会議が9月6日に開かれ、当面する議題に「小・中学校間の連携・接続」「今後の高校教育」の問題を取り上げ、議論することになった。この会議では、一部委員からこれらの問題と関連して、「6・3・3・4制」の見直しなど、学制改革の論議を深めることが大事ではないかとの意見があり、注目された。

子どもたちのコミュニケーション能力の育成を図るための具体策や普及のあり方を検討している文部科学省のコミュニケーション教育推進会議(平田オリザ座長・劇作家、演出家)は8月30日、「子どもたちのコミュニケーション能力を育むために~『話し合う・創る・表現する』ワークショップへの取組~」と題する「審議経過報告」をまとめた。

わが国においては、憲法第26条第2項の「義務教育は、これを無償とする」という理念を具現化する措置として、昭和38年から義務教育教科書無償給与制度が実施されている。 

文科省は現在、「東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議」を設置し、精力的な話し合いを続けている。7月15日に第1回会議を開き、8月26日の会議で第4回を数えている。

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