フリースクール等の位置付け 教委・学校・民間との連携生かして

文科省は4月11日、「フリースクール等に関する検討会議」(座長・永井順國政策研究大学院大学客員教授)の第9回会合を開き、審議経過報告の取りまとめに向けた議論を展開した。同会議は、昨年1月の初会合以来、各方面からヒアリングを重ねるなど、丁寧に審議を進めてきた経緯があり、今後とも慎重な審議を重ね、来年3月の最終報告に漕ぎ着けたい考えだ。

同会議は、教育再生実行会議の第5次提言(平成26年7月)を受け、フリースクール等で学ぶ子どもたちの現状を踏まえ、学校外での学習を制度上に位置付ける方途や、子どもたちへの支援策の在り方を検討するために設置された。

検討事項を整理すると、(1)フリースクール等での学習に関する制度上の位置付け(2)子どもたちへの学習の在り方(3)経済的支援の在り方(4)その他フリースクール等に関する事項――。

これまでの議論を踏まえた論点は、大きく分けて「不登校の子どもを取り巻く現状・課題」「必要な支援の方向性」「教育委員会・学校と民間の団体等との連携に向けた方策」「学校以外の場での学習等への支援に向けた方策」が挙げられている。

これらの検討項目のうち「必要な支援の方向性」として指摘しているのは、教育委員会・学校・民間団体の三者の円滑な連携で、「教育委員会・学校と民間の団体等が連携して、一人ひとりの子どもをどのように支援するかを考えながら支援することが必要」「学校とともに、身近な市町村教委が支援の主体となりつつ、県や国が市町村を応援することが必要」などと述べている。

この三者連携のメリットを「きめの細かい支援が可能となり、民間の団体等の社会からの認知が高まり、子どもの自己肯定感の向上に結びつく」とした。その上で、「連携を進めるに当たっては民間の団体等の自主性・主体性の尊重のもと、教育委員会・学校と民間の団体等が互いに認め合うというスタンスが大事」「民間団体等の活動を充実させることも重要。例えば、民間団体等が相互に連携協力し、相互評価(ピア・レビュー)を通じて自主的に高め合う」取り組みが考えられるとしている。

このような教委・学校・民間団体との連携という考え方は、不登校問題が現出してきたゆえの新たな課題といえる。真剣に考える教育課題として捉える必要があろう。

「学校以外の場での学習等への支援に向けた方策」も、注目したい項目である。この方策では、「訪問型のアプローチにより、子どもを居場所につなぐ機能が必要」「訪問指導では、子どもを理解することが必要であり、『会わない自由』を子どもに認めるのも、信頼関係を築く上で重要」「保護者が不登校を理解するための支援が必要」「家庭で学習する不登校の子どもへのオンラインでの学習の充実も考えられる」「関係者間で共通理解を図りながら、よりよい学びを保障することが必要」などを列挙している。

これらの指摘は、不登校問題を解決するための教育支援策として打ち出されてはいるが、通常の教育の場でも参考になる手法ともいえるのではないか。
昨年の通常国会に法案を提出できずに先送りとなっている、民間のフリースクールなどで受けた教育も義務教育と位置付ける「多様な教育機会確保法案(仮称)」(超党派の議員連盟提出)の今国会での成立が実現すれば、検討会議では今後、法案との整合性を考えながら、さらに議論していく予定だ。

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