教員の指導力に課題 小学校外国語活動で調査

(公財)日本英語検定協会英語教育研究センターが発表した「平成27年度小学校の外国語活動及び英語活動等に関する現状調査」の結果によれば、外国語活動の実施により、児童の外国語や異文化理解に向上が見られた。その一方、教員の指導力や指導内容・方法、ALTとの連携などの課題も明らかとなった。また学習ツールとしてタブレット端末に期待が寄せられていた。

調査は、国公私立小学校の3千設置者を対象に行われ、1114件から回答を得た。

それによれば、5・6年生の外国語活動の担当者は「HRT(学級担任)」が85.1%、「ALT」が84.1%。一方、望ましい指導者は「ALT」が79.5%、次いで「英語専科教員」57.8%であったが、実際に「英語専科教員」が採用されている学校は12.4%にとどまった。

5・6年生で読み書きを含めた指導を行うことについては「賛成派」(「賛成」+「どちらかといえば賛成」)が全体で70.7%だったが、私立では96.6%が賛成派であった。賛成の理由は「小中連携に効果的」27.3%、「中学校入学前に文字への抵抗感が減る」23.2%、「児童が文字に関心を示している」14.1%。反対理由は「児童にとって負担や不安がある」が49.8%、「別の指導内容(活動)を優先すべき」が30.3%だった。

デジタル教材の使用については、92.2%が「現在使用している」と回答。将来的に使用に使用したいICT機器は「タブレット端末」が最多(教員63.9%、児童71.0%)で、語学学習のためにタブレット端末の有効活用が期待されているのがうかがえる。

5・6年生の外国語活動が教科化された場合、望ましい1週間あたりの授業時数、形態については、設置者によって最も望ましいとされた回答に差がみられた。公立は「授業1時間(45分)」が58.7%。国立の50.0%、私立の49.4%が「授業2時間(45分、2回)」と回答した。

現在の5・6年生の外国語活動での課題については、優先度が高い順に「教員の指導力・技術」「指導内容・方法」「ALTとの連携および打ち合わせ」となった。

外国語活動の導入が児童や教員に与える影響や変化については、「児童の外国語や異文化への理解の向上」が69.7%で最も多かった。次いで「教員の指導力、英語力等、力量に関する悩み」52.3%、「ALTとの打ち合わせや連携不足」44.0%、「教員の負担(仕事量、時間等)」43.4%、「児童のコミュニケーション能力や積極性の向上」41.0%の順だった。私立は国公立よりもマイナス面の回答が少なかった。

異文化理解やコミュニケーション能力の向上などプラスの効果がある一方で、教員の負担や指導に関するマイナスの影響もある結果となった。また前回調査に続き、教員の指導力や技術といった課題が浮き彫りとなった。

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