外来リスの生息域拡大 児童3万人が地域の生物を調査

減少のカタツムリ多く確認
横浜市環境科学研究所事業で

横浜市環境科学研究所は、同市立小学校児童の協力で「こども『いきいき』生き物調査」を毎年実施。このほど、昨年夏休みに行った市内全域の調査結果をまとめ、公表した。児童3万人が参加し、市の北部に向けて外来種のリスが拡大している可能性が分かり、減少していると思われたカタツムリが丘陵地で多く確認された。

昨年の調査には、342校の児童2万9738人が参加。調査結果には162校、1万984人分の回答が反映されている。一昨年9月1日から昨年8月31日にかけての1年間に、それぞれの家や学校の近くで発見したり、鳴き声を聞いたりした生き物を、調査票に記録した。

調査対象としたのは、▽リス▽ツバメの巣▽ハグロトンボ▽ノコギリクワガタ▽レンゲソウ▽ウグイスの鳴き声▽カタツムリ——など9種類(項目)。市内の自然環境指標となり、減少や増加傾向が疑われる生き物を選定した。

結果の一例では、クリハラリスやタイワンリスなど、外来リスの確認率が3年前の35%から3ポイント上昇。分布は市の北部にまで拡大していた。減少していると思われていたカタツムリの確認率は69%。多く確認されたのは市内丘陵地だった。背景として湿度や環境の安定性が指摘されている。

同研究所は、調査を通じて、子供たちが地域の自然や生き物に関心を高めていくのを願っている。生物多様性保全に向けた基礎データ取得も目的とする。

参加児童の所属校ごとに、調査対象の発見率を集計。それを、地理情報分析ソフトGISで処理。全市内の確認率の高低を色の濃淡で示すようにしている。

来年度以降も、対象生物を変えて調査を継続する予定。

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