子どもとともに童謡文化育む

日本童謡賞に祐成智美さんと宮中雲子さん
童謡文化賞に武鹿悦子さん

日本童謡賞と童謡文化賞の贈呈式で
日本童謡賞と童謡文化賞の贈呈式で

第46回日本童謡賞と2016年童謡文化賞の贈呈式が7月1日、都内ホテルで開催された。

(一社)日本童謡協会(湯山昭会長)主催の日本童謡賞は、祐成智美童謡詩集「タロとあるく」(リーブル刊)の祐成すけなり智美さん、宮中雲子の詩による童謡曲集「夢を描いて」(新しい日本の歌振興会刊)の宮中雲子さんが受賞した。

祐成さんの作品は、子どもの日常生活を温かく優しく的確に表現しており、子どもたちに説得力と躍動感を与えるものと評価された。宮中さんの作品は、優しく温かいまなざしでつづる童謡詩への思いを深くくみ取った作品で、真に子どもたちに伝えたい優れた童謡曲集と評価された。

同協会への多大な協力に謝意を表す同賞特別賞は、『童謡の近代』(岩波書店刊)の著者、東京大学大学院特任助教の周東しゅうとう美材よしきさんと、ソロピアニスト・ピアノ伴奏者の上かみ雅子さんが受賞した。

同協会主催、東京書籍(株)協賛の童謡文化賞には、童謡詩人・童話作家の武鹿ぶしか悦子さんが選ばれた。武鹿さんの「童謡詩」の特長は、簡潔な音節数と優れた多彩な比喩表現、とりわけオノマトペの斬新さにある。感性豊かな言葉によってつづられた童謡詩は、どれも、この世の生き物たちの「生命の輝き」を見事にうたいあげている。また童話作家としても多くの著書があり、2010年に著した絵本「ぴっつんつん」は、3年後にアメリカ、フランス、中国、韓国でも出版された。フランス版は「ナンテール市乳幼児読者賞2013」を受賞した。長年にわたるその業績は、わが国の童謡文化の歴史に大きな足跡を残したと、高く評価された。

声楽家の眞理ヨシコさんは、「純粋な気持ちで子どもの詩につながる仕事ができるのは、幸せだと思う。だからこそ、大きな夢を持つことが少なくなったといわれる子どもたちのために、大人たちだけがやっている芸術文化ではなく、子どもを巻き込み、夢をもってもらうための童謡の役割を果たしていきたい」と祝辞を述べた。

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