4部門12件に「博報賞」 第50回博報賞贈呈式

(公財)博報児童教育振興会(戸田裕一理事長)による第50回博報賞の贈呈式が11月8日、東京都千代田区の日本工業倶楽部で開催された。

同賞は教育実践の活性化と支援を目的に、とりわけ「ことば」を軸とした、優れた取り組みを継続している学校・団体・個人を顕彰するもの。

今回は、「国語・日本語教育部門」「特別支援教育部門」「日本文化・ふるさと共創教育部門」「国際文化・多文化共生教育部門」「教育活性化部門」の5部門から、4部門・12件に博報賞が贈られた。

このうち、特に奨励に値する3件に文部科学大臣賞が贈られた。受賞した団体と活動内容は次の通り。

▽国語・日本語教育部門=岩手県盛岡市立桜城小学校「心をつなぐことばの交流ができる子を目指して」/2001年に「心をつなぐことばの交流ができる子」を研究主題に掲げ、国語科の学習に「対話」「聞き合い」を位置付けた実践・研究を行う中で、「聞く」ことの大切さに焦点化し、能動的な聞き手を育てる取り組みを展開。

「対話の段階的指導系統表」が作られ、課題解決的な学習が多方面で構築されている点が高く評価された。

▽日本文化・ふるさと共創教育部門=兵庫県尼崎市立下坂部小学校「『近松』と共に ~教育活動の柱として『近松郷土学習』を位置付けた取り組み~」/近松門左衛門ゆかりの地と文化を持つ地域にある同校は、地域と連携し、工夫を凝らしながら、近松を通して学ぶ「近松郷土学習」を25年以上継続して実践している。6年間にわたるクロスカリキュラムを作成し実践し、縦軸を「各教科や領域」に、横軸を児童が表現してふるさとを思う心を意識する場として、6年間の層にして「近松郷土学習」として教育課程に位置づけている。単なるクラブやサークルとしてだけでなく『帯学習』で浄瑠璃演目の語りを全校で練習するなど、全ての児童が関わる工夫がある。ふるさとの伝統文化を受け継ぎ、新たな伝統を創造していくこれらの活動が評価された。

▽教育活性化部門=山梨県認定NPO法人 フードバンク山梨「生活困窮世帯で暮らす子どもたちへの学習と生活支援教室『えんぴつひろば』」/食料支援を利用する生活困窮世帯の小中学生を対象とした、学習と生活支援の活動。生活が苦しい子どもたちは、自尊感情や学習意欲にも問題を抱えていることに食料支援活動を通して直面し、学習支援と生活支援をつなげた包括的な取り組みを実施。子ども一人ひとりにきめ細かな学習指導をデザインして成果をあげてきた点、市と教育委員会と連携して捕捉されにくかった子どもへの支援につなげている点などが高く評価された。

受賞内容の詳細は同財団サイト