JXTG童話賞 創造性豊かな33作品を選出

「心のふれあい」をテーマにオリジナル創作童話を募った「第50回JXTG童話賞」(主催・JXTGホールディングス(株))の授賞式が11月15日、都内で開催された。応募総数1万425作品(小学生以下の部・1157編、中学生の部・1355編、一般の部・7913編)の中から、受賞作品(最優秀賞、優秀賞、佳作、奨励賞)33編が選ばれた。

最優秀賞に選ばれた3作品の概要を紹介する。

▽小学生以下の部=茨城県つくば市の小学校1年生・桑田咲月さんの「まほうのばんそうこう」/ある日、主人公の筆箱の中から「まほうじん」が登場。歌が好きな「まほうじん」のお父さんの誕生日に主人公が歌を歌ったお礼に、「まほうじん」から魔法のばんそうこうを3枚もらう。それは、骨折やトイレの修理までなんでも直すばんそうこうで、最後の1枚は主人公が参加する歌のコンテストで、緊張をほぐすために使われた。愉快な空想の世界が広がるユニークな作品。作者は「アラジン」の話がすきで、「自分のところにも魔人がきたらいいな」と思ったことが作品誕生のきっかけで、「まほうじん」は、ふろあがりの父親をモデルにした。

▽中学生の部=京都府京都市の中学校3年生・青木志央理さんの「雨やどりの停留所」/突然の夕立の中、バスの停留所で雨やどりをしていると、会話ができる風変りな雨蛙と出会う。主人公が内に秘めていた自分の夢について雨蛙に悩みを打ち明ける中で、自分が本当にやりたいことを自覚していく内容。蛙との会話がユーモラスに表現されているだけではなく、情景描写もさわやかに描かれている作品。作者が雨やどりをしている時、まるで別世界にいるような不思議な気持ちになったときの体験が作品誕生のきっかけで、「もし雨蛙が雨やどりをしていたら」という駄洒落のような発想も取り入れながら書き上げた。

▽一般の部=神奈川県川崎市の宮田一平さんの「雨がすき」/傘の貸し借りをめぐって展開されるどこかなつかしく、初恋の気配も感じられる温かい作品。

審査総評で、選考委員を務めた児童文学者の西本鶏介さんは、「人が生きていく上で、一番大切なことは、人を思いやること。『どうすれば、思いやりの心をもつことができるか』一人でも多くの人に考えていただくため、心のふれあいをテーマにこの童話賞を開催している。素敵な作品を書く中で、思いやりの心を忘れないでほしい」と述べた。

JXTGグループでは佳作以上の受賞作品を童話集「童話の花束」として刊行。全国の教育機関、児童福祉施設、海外の日本人学校に毎年寄贈している。また「童話の花束」を、系列のサービスステーションを運営する特約店、LPガスの特約店、グループ各社の役員および従業員に対しチャリティー販売している。その売上金は「JXTG童話基金」に組み入れられ、同基金から毎年、社会福祉法人全国社会福祉協議会に寄付されている。