第37回東書教育賞の受賞者が決定 「未来を担う子どもと共に歩む確かな教育実践」をテーマに

教育現場の優れた教育実践論文を表彰する、第37回東書教育賞(共催・東京書籍(株)、(公財)中央教育研究所)の各賞がこのほど決定した。

今回のテーマは、「未来を担う子どもと共に歩む確かな教育実践」。全国の小・中学校教員と教育関係者から140編の応募があった。ICTを活用した実践の応募論文が全体の20%を超え、教科などの目標達成のためにICTを活用するという実践の広がりが見て取れる。また、「社会に開かれた教育課程」を視野に入れた、地域や実社会との具体的で現実的なつながりを意識した実践も増えた。

審査の結果、最優秀賞1編、優秀賞3編、奨励賞6編が選ばれた。贈呈式は受賞者に対して審査員の講評をまとめた映像を送る形で行われる。

最優秀賞には、小学校部門で山口哲史新潟県燕市立燕南小学校教諭の「社会貢献をし、自らの幸せを創造する力の育成」(総合的な学習)が受賞した。

実践内容は「①役に立つ機会をつくる工夫」「②協働的問題解決の仕方を身に付ける工夫」「③関わることの価値をメタ認知できる工夫」の3つの手立てを掲げて、テーマに取り組んだもの。具体的には、校内のみんなのために活動した「燕南小元気づけ隊パート1」、地域のために活動した「燕南小元気づけ隊パート2」などの取り組みが児童の自己肯定感向上につながったという。

また、新たに生まれた課題を解決するための情報収集活動として「人と関わる職業の方にインタビュー」も実施された。さらに、国語の学習と連携し考えをまとめ整理する「国語と合わせた書く活動」や自分の考えを発信する「学習発表会」などの取り組みは、効果的な学習を可能とするだけではなく、体験を伴った振り返りの実践で、児童たちが自分なりの「かかわりの価値」を考えることにつながるという成果を上げた。コロナ禍という厳しい状況にも関わらずさまざまな工夫を凝らした授業実践であるかが分かる。

優秀賞には、小学校部門で藤森克彦東京都品川区立大井第一小学校校長の「思考力の育成~探究的な話合いを通して~」(授業づくり)、山田航大立命館小学校教諭の「子どもたちが社会に向けて提案する課題解決型学習の可能性」(社会科)が、中学校部門では矢野充博和歌山大学教育学部附属中学校教諭の「中学校理科における気象現象の理解を深めるARの積極的活用」(理科)がそれぞれ受賞した。

受賞論文は後日、小中学校別に論文集としてまとめられ、全国の学校・教育機関などに配布される。優秀賞以上の受賞論文は論文集が発行された時点でホームページで紹介予定である。

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