日本童謡賞に渡辺恵美子さん 童謡文化賞に早川史郎さんが受賞

 (一社)日本童謡協会(湯山昭会長)主催の第51回日本童謡賞と2022年童謡文化賞(協賛・東京書籍(株))の贈呈式が7月1日、都内で開かれた。

日本童謡賞、童謡文化賞などの受賞者と関係者

 日本童謡賞には、渡辺恵美子さんの詩集「風にはかなわない」(てらいんく刊)が受賞した。この詩集には、自らが持つ童謡に大切な子供の心を存分に生かし、独自性のあるテーマを見出した。さらに詩としての豊かな情感を作品にもたらし、童謡の新しい方向を示している点が高く評価された。受賞した渡辺さんは「詩を書いているときは、とても自由で自分を解放することができた。童謡詩人としてこれからも詩を書き続けていきたい」と思いを述べた

 日本童謡賞・特別賞には、小森美巳さんの「『小森昭宏作品集』(ドレミ楽譜出版社刊)の編纂に対して」、また、新沢としひこさん、中川ひろたかさんの「『あたらしいともだち これからもともだち』楽譜集(ケイ・エム・ピー刊)/CD(キングレコード)」が受賞した。

 童謡文化賞は、早川史郎さんが受賞した。早川さんは、保育者を目指す学生たちの豊かな表現力や鋭い感性を育てるため、教員養成の場において優れた童謡、子供の歌を伝え、資料を収集し、出版・演奏・放送・記録などを通して童謡文化の普及発展に尽力したことが評価された。

 また、昨年に同協会の50周年を記念して新しい童謡の書き手の発掘とその支援を目的に創設された、童謡の作詩・作曲コンクール「ふたば賞」の入選発表式も行われた。作曲部門に267作品、作詞部門に265作品の応募があり、それぞれの部門で3作品が入選の栄誉に輝いた。

 式典の中で伊澤一雅日本音楽著作権協会理事長は「童謡は子供たちの優しい心を育む歌であり、日本にある大切な音楽の在り方でもある。子供のために大人が童謡をつくり、子供に伝え、伝えられた子供は大人になって、また子供に伝える。世代を超えるだけではなく、大人になった時の自分が子供の時の自分とつながることができる」と、また、渡辺能里夫東京書籍(株)代表取締役社長は「童謡は世代を通じて同じ気持ちを共有できるもので、童謡を歌い継ぐことは文化的な営みである。それは、感性や心情を共有していくという奥深い営みである」とそれぞれ童謡の文化的価値を語った。

 鈴木三重吉による児童文芸誌「赤い鳥」の刊行以降、この児童文芸誌づくりに日本を代表する詩人や作曲家が参画して童謡が生まれた。その思いを引き継ぎ、(一社)日本童謡協会は1971年に日本童謡賞を、2002年に東京書籍(株)の協賛を得て童謡文化賞を設け、童謡文化の普及発展に寄与した個人、団体を表彰している。

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