教育現場の課題解決のヒントを得る

 日本最大の教育総合展である「EDIX」。今年は5月に東京ビッグサイトで、6月にはインテックス大阪で開催された。各教育機関で活用できるICT支援サービスや塾・予備校向けのSTEAM教育コンテンツなど多種多様な製品・サービスが展示され、現場で課題に直面している教育関係者の注目を集めた。10月には初となるオンライン開催が予定されている。

 子供一人一人の能力や特性に合わせた指導方法が模索される中、教職員の負担軽減や働き方改革の推進をどう両立させていくのか。EDIX東京・関西で紹介された製品・システムとともに、ICTを活用した教育現場の課題解決方法を探る。

データの一元管理で個別最適な指導と効率化を推進

 個別最適な学びには、個々の特性や学習の進度など児童生徒の実態の把握が欠かせない。ICTを活用した分析や調査を基に学びを支援したり、データの一元管理や連携を効率的に促進したりするサービスがEDIX東京には複数出展されていた。

 コニカミノルタ(株)が提供する「tomoLinks(トモリンクス)」は、一人一人の学習の理解度や学習時間、成績データなどから学習履歴を分析。個別の声掛けやフォローがしやすくなり、児童生徒の進捗状況に合わせた授業の展開を可能にする。また、ログイン時にその日の気持ちを登録するパルスサーベイのような機能もあり、学習の理解度だけでなく心の変化も捉えられるのが面白い。

 学校運営のDXを推進するテクマトリックス(株)のクラウド型公務支援システム「ツムギノ」は、これまでアナログで行われていた学校・家庭間の連絡をデジタル化。ペーパーレスで情報が一元管理される上、チャット機能でのフォローやコミュニケーションも可能だ。さらに一人一人の成績や出欠・保健情報もまとめて個別データ化され、帳票の作成や教職員間での共有が容易に。校務の大幅な効率化が期待できる。

ICT活用で丁寧な個別フォローと事務負担軽減を両立

 多様な子供たちの個性に合わせた学びの充実とともに求められる、指導の質の向上。一方で、児童生徒の個別指導管理をどのように円滑に行い、増え続ける事務処理をどう効率化させるかは喫緊の課題だ。二律背反に陥りがちな現場の課題に向き合うシステムが、EDIX関西では数多く提案された。

 障害のない社会を目指す(株)LITALICOは、特別支援を必要とする子供のための教育ソフトを展開。「まなびプラン」では学習面だけでなく感覚・運動面、行動面、スキルの習得など多角的なアセスメントから子供の実態を把握する。あらゆる角度から立体的に捉えた実態に応じて、個別の目標設定と質の高い教育支援計画の策定が可能になるのだ。データは複数の教職員や教育機関で共有できるため、切れ目のない支援を実現できそうだ。

 私立学校の校務システムとして既に多くの導入実績を持つのが、シームスブレインズ(株)の「Siems(シームス)」。成績や出欠などの管理に加え、教職員間の情報共有を加速させる仕組みが特徴的だ。これまで属人的に把握されていた、授業中に起きた出来事や個別に留意すべき事情を可視化したり、教職員の指導ノウハウを共有したりするなど、教職員同士が連携して互いに高め合いながら、きめ細やかな指導の実現を目指せるシステムになっている。

 校務時間の削減による教職員の負担軽減は、働き方改革はもとより生徒指導や教材研究などの時間の創出につながることは間違いないだろう。

 GIGAスクール構想は実用フェーズに入り、幅広い分野のプレイヤーが参入している教育サービス。10月5日(水)~7日(金)には、オンラインでリアルタイムに商談ができる「EDIXオンライン」が開催される予定だ。出展サイドからの一方的な情報発信ではなく、インタラクティブなやり取りで気になるサービスの詳細を質問できる。最先端の取り組みやノウハウを吸収しながら、教育現場が直面している課題を解決するヒントが得られるだろう。

教育 総合展【オンライン】 | RX Japan株式会社 (旧社名: リード エグジビション ジャパン)

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