教員採用試験の最新動向【合格倍率】

【最新】平成31年度(30年度実施)教員採用試験 最終合格倍率

減る受験者、増える合格者

平成31年度(30年度実施)公立学校教員採用選考の実施状況を本紙調べで集計。全国69県市の平均倍率は、前年度の4.6倍をさらに下回る4.0倍となった。

受験者は14万7180人で、前年度(15万9294人)より1万2114人減少。平成25年度採用から比べておよそ2割減(△18%)となり、同年度以降で最少となる。

一方で最終合格者は3万6777人で、同年度以降1割増(+12%)となった。受験者が減少の一途をたどる一方、合格者数は増加を続け、同年以降で最低の倍率となった。

民間企業への流出と、実践力を求める採用側の意図

背景にあるのは、新規学卒者における民間企業への流出だ。今年3月に文科省・厚労省が発表したように、平成30年3月大学等卒業予定者の就職内定率が9割を超え、就職売り手市場となっている。一方で学校現場では、団塊世代の退職が進み、採用側にはさまざまな層から実践力のある候補者を確保したい意図がある。

今夏から東京都が筆記試験等で合格最低基準点を設けるなど、各県市でさまざまな方策を進めており、今後の採用方針の動向に注目したい(続きを読む)。

【PDF全国データ付き】今夏教採の最終合格平均倍率4.0倍 6年連続で低下

教採対策のプロが読み解く 平成30年度実施試験の選考倍率

 全国で見られる倍率低下の主因

各自治体から続々と、今年度実施試験の志願状況が公表されている。全体として言えるのは、志願者数が減少傾向にあること。採用見込み数を減らした自治体においても、志願者数の大幅減によって倍率が下がるという状況が、各地で見られる。

佐藤明彦(月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト)

全国最多の志願者数を集める東京都では、小学校の競争倍率が2.7倍となり、前年度(3.6倍)より0.9ポイント下がった。中学・高校に至っては前年度の9.7倍から半分近い5.0倍にまで低下するなど、過去に類をみない大幅低下となった。大阪府も、中学校で5.9倍(前年度7.7倍)、高校で11.7倍と(前年度13.1倍)と、軒並み倍率を下げている。その他の自治体も、中学校と高校を中心に、志望者減が目立つ。

 志願者減の2つの背景

志願者減の背景は、大きく二つある。一つは、景気が良好で民間就活が「売り手市場」な点。もう一つは、教員の過重労働をめぐる報道により、「学校=ブラック」というイメージが広がっている点だ。そんな状況がここ1~2年続く中で、大学2年あるいは3年進級時に、早々と教職課程の履修から離脱した学生も多い…(続きはこちら

 今後の倍率はどうなるのか?

気になる次年度の倍率トレンドは?

全区分平均4.6倍と過去5年で最も低倍率となった平成29年度実施試験。30年度実施の最終倍率はまだ分かりませんが、さらに下がる可能性もあります。
31年度実施試験の倍率はどうなるのでしょうか?…(続きはこちら

【全国データ】平成31年度選考の受験者数・合格者数・倍率・変更点

総受験者数・2次受験者数・最終合格者数・最終合格倍率

1次受験者数・1次合格者数・1次免除者数・採用見込み数・1次合格倍率

東日本(北海道、東北、関東、中部)

西日本(近畿、中国、四国、九州)

平成30年度(29年度実施)最終ダイジェスト

 過去5年間で最低 最終合格平均倍率4.6倍

平成30年度(29年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況を本紙調べで集計。全国68県市の平均倍率は、前年度より低く4.6倍となった。受験者は15万9294人で、前年度(16万5402人)より6108人減少した。受験者は平成26年度採用から徐々に減り、過去5年で最も低い倍率となっている。一方で、最終合格者は3万4939人で、前年度(3万3997人)から942人増加した。

合格倍率が高い県市は、沖縄県9.0倍、鹿児島県8.3倍、熊本市7.1倍。一方で低い県市は、愛媛県3.1倍、北海道・茨城県・福岡県3.2倍、と続く。

 2次選考の受験者 1,313人増

2次選考の受験者は6万8304人で前年度(6万6991人)より1313人増加した。

 校種別の最終選考実施状況

【小学校】合格者950人増

平均合格倍率は前年度から0.2ポイント下がり3.0倍となった。受験者は5万796人で前年度(5万1937人)より1141人減少。一方で最終合格者は1万6954人で、前年度(1万6004人)より950人増加。

▽倍率が高い県市/鹿児島県7.3倍、群馬県6.2倍、熊本市5.0倍。

▽倍率が低い県市/福岡県1.6倍、新潟県1.8倍、愛媛県・長崎県1.9倍。

【中学、高校】合格者324人減

平均合格倍率は前年度より0.2ポイント下がり6.6倍となった。受験者は8万6220人で前年度(9万491人)より4271人減少。合格者は1万3046人で前年度(1万3371人)より325人減少した。

▽倍率が高い県市/沖縄県14.2倍、福島県13.0倍、相模原市12.0倍。

▽倍率が低い県市/茨城県3.8倍、浜松市3.9倍、岐阜県4.3倍。

いまこそ、「教育をアップデート」しよう

教員志望者に「教育をアップデートする力」が必要な理由。

それは、学校現場がアップデートする力を求めているからです。

教育は今、大きな変革の時代を迎えようとしています。

教師たちは様々な挑戦を重ね、子ども達の学びを生み出しています。

変革する採用方針

現場の変革に呼応するように、教員採用の方針も変わり、より即戦力が求められてくるでしょう。

そのため、これまで過去問や論作文・面接対策として様々なノウハウが積み重ねられてきた採用試験対策に加えて、

さらに「最前線の取り組みを知り、自身をアップデートしていく」ことが重要になっています。

変化に気付いている最前線では、アップデートが始まっている

#01 エデュテインメント

「教壇に立たないMC型教師」「ダンシング掃除」「小学生が帝国ホテルでディナーを楽しみリムジンに乗る」など、数々の型破りな実践に取り組んでいる先生がいる。

OK Googleのその先へ AI時代に負けない学校教育

「ぬまっち先生」こと、東京学芸大学附属世田谷小学校の沼田晶弘教諭だ。

一見奇抜な取り組みは、実はどの学校、どの教室でも取り入れられる手法であり、「学びを楽しくするアイデア」に満ちている。

“(初めて1年生を担任する)この1年は何かが生まれる予感”

“自分自身を理解し、自分に足りないものを知ることで、それを補うための本気の工夫はできます。その先に、僕自身の人間力が確実に高まって行くでしょう”

そう語る沼田教諭の実践には、知識詰め込み型から脱却するためのヒントがたくさんあった。

>本編はこちら

#02 宿題のない学校

東京のど真ん中。千代田区立麹町中学校に、最先端をひた走る校長がいる。

工藤勇一校長が「麹中メソッド」で全国から注目を集める同校を率いて5年目。

学びを変える学校の開き方 教員は社会に取り残されたままでよいのか

着任から数か月で400もの改善点を洗い出し、同校を全国有数の先進校へと導いた。

工藤氏が教員・保護者らに常に問いかけるのは、この業務は子供たちのために必要なのか、ということだ。

従来の宿題・定期考査を廃止し、チーム単位の授業を導入。子供らは企業からフレームワークを学び、社会に出て実際に役に立つ力を育む。

“「学び方改革」をしよう”

工藤氏が示す、学校教育をアップデートするヒントとは?

>本編はこちら

「教育新聞」読者の合格率は、全国平均の3倍高い

※学割読者の新卒予定者(2014年度)から150名を無作為抽出し、郵送調査。回収率46.6%。