教員採用試験の最新動向【合格倍率】

教採対策のプロが読み解く 平成30年度実施試験の選考倍率

 全国で見られる倍率低下の主因

各自治体から続々と、今年度実施試験の志願状況が公表されている。全体として言えるのは、志願者数が減少傾向にあること。採用見込み数を減らした自治体においても、志願者数の大幅減によって倍率が下がるという状況が、各地で見られる。

佐藤明彦(月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト)

全国最多の志願者数を集める東京都では、小学校の競争倍率が2.7倍となり、前年度(3.6倍)より0.9ポイント下がった。中学・高校に至っては前年度の9.7倍から半分近い5.0倍にまで低下するなど、過去に類をみない大幅低下となった。大阪府も、中学校で5.9倍(前年度7.7倍)、高校で11.7倍と(前年度13.1倍)と、軒並み倍率を下げている。その他の自治体も、中学校と高校を中心に、志望者減が目立つ。

 志願者減の2つの背景

志願者減の背景は、大きく二つある。一つは、景気が良好で民間就活が「売り手市場」な点。もう一つは、教員の過重労働をめぐる報道により、「学校=ブラック」というイメージが広がっている点だ。そんな状況がここ1~2年続く中で、大学2年あるいは3年進級時に、早々と教職課程の履修から離脱した学生も多い…(続きはこちら

 今後の倍率はどうなるのか?

気になる次年度の倍率トレンドは?

全区分平均4.6倍と過去5年で最も低倍率となった平成29年度実施試験。30年度実施の最終倍率はまだ分かりませんが、さらに下がる可能性もあります。
31年度実施試験の倍率はどうなるのでしょうか?…(続きはこちら

【最新】平成31年度(30年度実施)教員採用試験 1次選考倍率

今夏実施教採試験の1次選考実施状況を本紙調べで集計。約7割以上の県市で合格倍率が下がった。
昨年度は約6割の県市で倍率が下がっており、倍率の低下傾向は全国で続いている。

今夏教員採用1次選考倍率 約7割の県市で倍率下がる

【Coming soon】今夏試験の最終倍率の全国一覧は2018年11月公開予定です

【過去データ】平成30年度(29年度実施) 教員採用試験 選考倍率

全国の倍率一覧(北海道~大阪府豊能地区)
全国の倍率一覧(兵庫県~沖縄県)

平成30年度(29年度実施)最終ダイジェスト

 過去5年間で最低 最終合格平均倍率4.6倍

平成30年度(29年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況を本紙調べで集計。全国68県市の平均倍率は、前年度より低く4.6倍となった。受験者は15万9294人で、前年度(16万5402人)より6108人減少した。受験者は平成26年度採用から徐々に減り、過去5年で最も低い倍率となっている。一方で、最終合格者は3万4939人で、前年度(3万3997人)から942人増加した。

合格倍率が高い県市は、沖縄県9.0倍、鹿児島県8.3倍、熊本市7.1倍。一方で低い県市は、愛媛県3.1倍、北海道・茨城県・福岡県3.2倍、と続く。

 2次選考の受験者 1,313人増

2次選考の受験者は6万8304人で前年度(6万6991人)より1313人増加した。

 校種別の最終選考実施状況

【小学校】合格者950人増

平均合格倍率は前年度から0.2ポイント下がり3.0倍となった。受験者は5万796人で前年度(5万1937人)より1141人減少。一方で最終合格者は1万6954人で、前年度(1万6004人)より950人増加。

▽倍率が高い県市/鹿児島県7.3倍、群馬県6.2倍、熊本市5.0倍。

▽倍率が低い県市/福岡県1.6倍、新潟県1.8倍、愛媛県・長崎県1.9倍。

【中学、高校】合格者324人減

平均合格倍率は前年度より0.2ポイント下がり6.6倍となった。受験者は8万6220人で前年度(9万491人)より4271人減少。合格者は1万3046人で前年度(1万3371人)より325人減少した。

▽倍率が高い県市/沖縄県14.2倍、福島県13.0倍、相模原市12.0倍。

▽倍率が低い県市/茨城県3.8倍、浜松市3.9倍、岐阜県4.3倍。