(円卓)介護人材の養成が急務

社会福祉法人東六会監事 清野佶成

 

2025年問題がささやかれて久しい。その年に、団魂の世代といわれる昭和22年から24年にかけて生まれた人たちが全て75歳以上の後期高齢者となる。2200万人、4人に1人が高齢者となる超高齢社会となる。

団魂世代は、日本の成長の中心となって特に活躍してきた。今度は、支えられる側に回り、医療、介護、福祉サービスの需要が高まり、いろいろな課題が出てくる。

東京都に限っても、後期高齢者は2025年には197万人になると推計されている。都は25年度までに、特別養護老人ホームの定員を6万人分、認知症高齢者のグループホームを2万人分、サービス付き高齢者向け住宅を2万8千戸分確保する目標を掲げている。しかし、用地の確保するのは大変難しい。

それだけではない。たとえ施設ができたとしても、現在の状況では介護人材を確保できない。今でも、一部の特別養護老人ホームでは、介護職員が不足して、空き部屋、空きベッドがあり、希望者が入所できない。2013年度の特別養護老人ホーム入所待機者が、約4万3千人に上っている。

なぜ介護人材が集まらないのか。その理由は、給料が全産業よりも全国平均で11万円低いといわれており、政府は給料の引き上げる政策を進めているが、効果が出ていない等の背景がある。

北欧のデンマーク、スウェーデンに何度か福祉施設の視察に行った。施設職員は身分が保障され、生き生きと仕事をしている。その姿に感動した。給料等の処遇も保障されており、大部分の人が公務員として働いていた。

介護の仕事は、大変ではあるが、やりがいのある尊い職種である。専門的知識と技術が必要であり、特に認知症の高齢者の介護は、専門家でないと難しい。介護の専門家の養成が急務である。
しかし、その養成の専門学校、大学等に入学希望者が来ないし、人材育成が十分になされていないのが現状だ。高校などの担任、進路担当者が、給料等の待遇が悪いので薦めない。これでは、日本には介護難民が発生し、大変な事態になる。

いずれ老いて高齢者になるのだから、わが身のこととし、まずこの問題に関心を持ち、介護の資格、初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の資格を取得し、この根本的問題の解決に立ち上がってもらいたい。

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