(円卓)IPCC to JCCCA

新潟薬科大学教授 寺木秀一

 

「PPAP」ではない。私の今年の流行語大賞は「IPCCレポートコミュニケーター」の「地球温暖化防止コミュニケーター」への名称変更である。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は学術的な機関である。地球温暖化に関する最新の評価や、各国の対策技術や政策の実現性や効果、被害想定結果などに関する科学的知見の評価を提供している。各国への政策提言などは行わないが、国際的な地球温暖化問題への対応策を科学的に裏付ける組織として、間接的に大きな影響力を持っている。アル・ゴアとともに07年ノーベル平和賞を受賞した。皮肉にも、その米国の次期大統領が「中国のでっち上げ。脱退する」としているパリ協定は、最新のIPCC報告書を受けた地球温暖化対策の新たな枠組みである。

一昨年、IPCC第5次評価報告書の公表を契機に発足した「IPCCレポートコミュニケーター」は今年、「地球温暖化防止コミュニケーターセミナー」に改称。コンテンツの変化は今のところあまりない模様だ。

学校での環境教育やESDの充実を目指す環境省は、教育に携わる人にこそこの制度を理解してもらい、「子供たちに気候変動の今を伝え」、今日的課題の解決策を目指して小・中学校の教員、教育関係者に参加を呼び掛けている。筆者がその企画検討から関わり第1回目のコミュニケーターとして登録したときには、気象予報士と地域地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)の地球温暖化防止地域活動推進員が大半を占め、大学教員を含めても教員は数人しかいなかった。その後もその割合があまり伸びていない。

今年度は玉川大学、大妻女子大学、昨年度に引き続き筆者の勤める新潟薬科大学(12月23日開催)では、教職課程を履修する学生を対象に、北海道エネルギー環境教育研究会では現職の教員を対象にセミナーを開催する。講師は気象予報士で地球温暖化防止コミュニケーターである者が務める。徹底して理想的なアクティブ・ラーニングで参加者を飽きさせない1日となる。

案内チラシには「ESD、環境学習の授業に役立つ最新情報・各種ツールが利用できます! 地球温暖化(防止)のポイントを効果的に伝える必須スキルが修得できます! 登録証書と徽章が授与されます!」とうたわれている。

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