(円卓)「異校種コラボ研修」を導入

埼玉県立総合教育センター所長 小島 克也

次期学習指導要領および幼稚園教育要領では、全ての学校種において「主体的・対話的で深い学び」の実現を求めるなど、初等中等教育の一貫した学びの充実が改訂の柱の一つとなっている。

各学習指導要領等において、学校段階間の円滑な接続に関する留意事項が新たに明記されたことにより、各教育委員会では、学校段階間の連携促進に一層取り組むこととなる。

現在、市町村レベルでは「小1プロブレム」や「中1ギャップ」といった課題に対応するため、幼小学校間あるいは小中学校間での連携はある程度機能していると認識している。だが、小・中学校と高校の間となると依然敷居が高く、学習指導や生徒指導上の教員間の連携はあまり活発に行われていないのが現状であろう。

次期学習指導要領等の実現に向けて、高校としても小・中学校のアクティブ・ラーニングの実践は自校における授業改善の参考になるだろうし、小学校においても、英語教育やプログラミング学習の取り組みに高校の専門性を取り込みたいと思う教員も少なからずいるのではないか。

また、高校での通級指導の運用開始に当たっては、特別支援学校の知見はもとより、通級指導の実績がある小・中学校からの助言は大変有益となる。

このような認識の下、幼小中高特の異校種間での学び合いを促進するため、埼玉県立総合教育センターでは、2018年度から5年経験者研修において、「異校種コラボ研修」を導入する。

なぜ5年研だけかと言えば、法定研修である初任者研修と中堅教諭等資質向上研修は教育局が所管しているのに対し、5年研はセンター所管としているため、センター中心で素早く動けるメリットがあるからである。善は急げだ。他の年次研修と組み合わせた体系化は追って検討すればよい。

「異校種コラボ研修」への参加は希望制とし、希望者を対象に原則同一市町村内の異校種教員同士で数人のグループを編成する。編成作業はセンターが担う。各グループで研修テーマを自由設定し、日程、研修場所等、内容を全て教員に任せる。教員の主体性を伸ばす目的もある。子供たちを「アクティブ・ラーナー」に育てるのであれば、まず大人自身にそうなってもらわなければ困る。

成果を大いに期待している。