(円卓)持続可能な開発目標とESD

東京大学海洋アライアンス機構主幹研究員 及川 幸彦

2015年9月の国連の持続可能な開発サミットにおいて、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、「持続可能な開発目標(SDGs)」が掲げられた。SDGsは、30年までの15年間に全世界が持続可能な社会の構築に向けて共通で取り組むべきグローバル目標として、17の目標と169のターゲットを設定している。

特徴として、SDGsは普遍的なものであり、全ての国と全ての人による行動を必要とする普遍的なものであること、それぞれの目標は相互に関連しており、独立しているものではなく総合的に取り組むことが必要な不可分なものであること、そして、幅広く野心的であり、「誰も置き去りにしてはならない」と強調している。

このような国際的なアジェンダの下で、日本が02年から世界をリードし、新学習指導要領にも基盤となる理念として前文や総則にも掲載された「持続可能な開発のための教育(ESD)」をどのように推進していったらよいか、SDGsとの関連をどのように整理したらよいかという声が、教育者や実践者から寄せられている。

その問いに答えるべく、日本ユネスコ国内委員会教育小委員会からもメッセージが出されている。SDGsは、ESDでの目標が国際的に整理されたものとして捉えることができ、ESDを一層推進することが、SDGsの達成に直接・間接につながる。ESDは、持続可能な社会の担い手づくり(教育)を通じて、SDGsの17の目標全ての達成に貢献するものと捉えることができる。

今後ESDを推進する際には、自分たちのESDのさまざまな活動が、SDGsの各目標にどのようにつながり、貢献しているのかを考えることが極めて重要である。それは、SDGsによって自分自身のESDの活動に新たな意義や価値付けを行うことであり、ESDの目標を明確化する方法でもある。また、SDGsは人類共通のグローバル目標であるので、それを意識してESDの活動に取り組むことは、地域に根ざした身近な活動が世界につながり、結果的に地球規模の課題解決の貢献にもつながることである。

この自覚と誇りを持ち、SDGsを道しるべに各学校や地域で足元の課題を一つ一つ解決しながらESDを推進することが大切である。

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