(円卓)ごきげんの効能

メンタルトレーナー 加藤 史子

機嫌がいいときと悪いとき、どのような影響をもたらしているのか考えたことはあるでしょうか。

もしも先生の機嫌が悪いとしたら、児童生徒にどのような影響を及ぼすでしょうか。ピリピリした空気の中、先生の顔色をうかがい、本来集中すべきことにも集中できなくなり、結果を出すことが難しくなります。先生の機嫌がよければ、生徒は安心して集中できるので、結果を出せるようになります。

機嫌がいいと、人間関係が良くなります。仕事がはかどり、成果を出しやすくなります。チャンスが巡ってきたり、いいことが起こりやすくなったり、運も良くなると言われています。免疫力も上がるので健康になります。穏やかで落ち着いているので、ミスも少なくなります。多くの人はいいことが起こるから機嫌がよくなるものだと思っていますが、機嫌がいいからいいことが起こるのです。

「悲観主義者は気分だが、楽観主義者は意志である」だと仏の哲学者アランは言います。何か起きたときに、自分の機嫌を決めるのは意志なのです。

どんなときでも機嫌をよくする方法は、拙著『こころが晴れて元気になる「ごきげんメソッド」66』(水王舎)に紹介しましたが、最もポピュラーな方法は、毎日いいことを三つ見つけることを1週間続けることです。脳の中にいいことを見つけるアンテナと神経回路ができていくので、いいことの方に意識が向いてごきげんになっていくのです。

もしも嫌なことを言われたときには、この方法が役に立ちます。相手に言い返したつもりで、言えなかった気持ちや言葉を紙に書くのです。書いたものは破って捨てましょう。相手に渡す必要はありません。モヤモヤした気持ちは心の外に出してスッキリすることができます。未完了な問題にしておくと、いつまでも心の中にモヤモヤとわだかまりができますが、この方法を使うと相手との関係を壊すことなく自分の心をリセットすることができます。

あなたの機嫌がいいと、あなたの友達のそのまた友達まで機嫌がよくなるという研究もあります。あなたの家族も大切な人も、あなたの機嫌がよくなるとうれしくなるのです。あなたの大切な人の笑顔のためにも、ごきげんでいる時間を意識してつくっていきませんか。