(円卓)多忙な2019年にどう対応するか

敬愛大学国際学部教授・教職センター長 向山 行雄

スポーツの秋。各地で運動会の練習が真っ盛り。東京オリンピックまで2年足らず。

2020年6月20日は新学習指導要領準備の折り返し点。この日前後に、各学校が業者に発注した通知表が届く。それまでに、各教科等で育成すべき資質・能力について、学年ごとに明らかにする。評価規準を作成し、保護者に説明し理解を得ておく。――聖火リレーが東北の被災地を回っている頃。

準備のゴールは7月20日。新しい通知表を保護者に渡す日。現行の学習評価でも、少なからぬ保護者が教師の主観に左右されると感じている。新しい通知表での評価を子供や保護者が納得してくれたら、ゴールテープが切れる。聖火リレーが東京都内を回っている頃だ。

小学校学習指導要領全面実施前の19年、戦後で最も忙しい外交日程が控えている。

4月30日の天皇陛下退位、5月1日の新天皇即位、改元。6月のG20、8月のアフリカ開発会議、9月からのラグビーワールドカップ、10月22日の即位の礼。他にも、東京オリ・パラのプレ大会、事前合宿もある。外国から、多くの要人が来日する。観光客も大幅に増える。

テロなどからの警戒が重要だ。官民が協力して国内の安寧な生活を維持しなければならない。

加えて、統一地方選挙、参議院選挙、消費税値上げの政治日程も詰まっている。

こうした慌ただしい中で、新学習指導要領の準備をする。ただでさえ多忙な学校で、「難解な」新学習指導要領の円滑な実施を図る。ハードルは高い。

私は、これを「教育界の2019年問題」と呼ぶ。しかし、今のところ、19年の多忙な日本を予測している学校関係者は多くない。

東京オリ・パラへの準備も十分でない。

20年夏には大量のバスが必要となる。夏のバス利用の多くは学生団体。大量のバスを確保するには、20年夏の臨海学校、林間学校、合宿の日時を変更しなければいけない。1964年オリンピックでは遠足日程などを変更して、交通渋滞緩和に協力した。

可能なら、19年夏に前倒しするか、20年暮れに後倒し。それをするにも決断の時期は迫っている。まさに「カリキュラムマネジメント」である。

(全国連合小学校長会顧問)

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