(円卓)SDGsを実行する人に

横浜市立日枝小学校長 住田 昌治

「SDGsを初めて聞いたとき、新しいバンドの名前かと思いました。でも、持続可能な世界を実現するための17のゴール(国際目標)を示したカラフルなタイル図を見て、自分たちがやってきたことと同じじゃないかと気付きました。川やその周りのごみを拾うことは、『住み続けられるまちづくりを⑪』(丸数字はSDGsに示されたゴールの番号。以下同)につながるし、『海の豊かさを守ろう⑭』にもなる。『気候変動対策⑬』『安全な水⑥』『つくる責任つかう責任⑫』を考えることにもなります。小学生が一緒に考えたり活動したりしているので『質の高い教育④』にも貢献しています」

「他のゴールともつながっています。『パートナーシップで目標を達成しよう⑰』は、企業や行政やNPO、学校や地域の皆さんが集まって新たなネットワークを作ってやっていこうということだと思います」

「初めは難しいと思ったが要するに皆が幸せに暮らせるようにしようということです。私たちも認知症見守り隊やサポーター養成講座に取り組んでいるから、同時に『すべての人に健康や福祉を③』『住み続けられるまちづくり⑪』に取り組んでいるとも言えます」

横浜市内を流れる大岡川のプラスチックごみの問題や環境改善を考える「川でつながるSDGs交流会」の一幕である。発起人である写真家のT氏は河川から海にプラスチックごみを流出させないという思いで地域を巻き込み、川の定期清掃を実施している。地域で必要感、切実感を持って活動してきた人々がつながり合うきっかけをつくった。

SDGsの共通目標、「誰一人取り残さない」は、誰も見捨てられることなく、幸せな生活を送ることができる社会を実現すること。現在の社会は課題が複雑に絡み合っている。地道に活動してきた人々が「つながり合う」ことにより化学反応が起こり、新たな活動が生まれてくる。

学校教育はSDGsで後れを取っているが、その役割は大きい。ESDの推進でSDGsの達成に貢献することが求められる。持続可能な社会の創り手となる子供たちを、地域の課題解決に向けた活動でリーダーシップを取れるように育んでいかなくてはならない。「自分の時代は大きな問題はないかもしれない。でも子や孫の時代は深刻になる」という言葉をかみしめたい。

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