(円卓)実態に即した多様な研修を

(一財)総合初等教育研究所室長 梶井 貢

新学習指導要領の移行期1年目である。まさに「チーム学校」としての対応が迫られている。その要となるのが校内研修の充実であることは間違いない。そこで、管理職には各学校の実態に応じた研修を柔軟かつ多様に実施するよう提言したい。

第一には、「確かな授業研究」を継続すること。校内研修は授業研究を基盤とすべきである。今は「主体的・対話的で深い学び」につながる授業づくりをどう創出するか、が大きな課題である。

そのためには、焦点(窓口)を絞る教科・領域と講師の選定がポイントになる。ある教科の授業研究にするのか、外国語教育・新教科道徳の授業研究にするのか、などを十分に吟味する。その決定は、各学校の子供の学力などの様子、教師の準備状況を踏まえて判断したい。講師は新しい教育の動向に精通し、子供の姿から授業分析できる人を招聘(しょうへい)する。賞味期限切れの講師では、研修の成果は期待できない。

第二は、若い層には「授業技術の研修」も組み入れること。都市圏では若い教師が増加している。

理科の実験、体育の実技をどうするか、発問・板書・ノート指導は、など授業技術のノウハウ不足で困惑している。

これらのニーズに応えるには、先輩や仲間が伝授するしかない。まさに「協働性・同僚性」を発揮することが大切であり、管理職は場の設定と指導スタッフの充当を考えるべきである。

第三には、「スクールリーダーの養成研修」を企画することである。主幹・主任層には授業力はもとより、リーダーとしての資質・能力を高める必要がある。校長、教頭が自らの経験と事例を示し、リーダーの在り方、学校全体のカリキュラムや組織のマネジメントを教授することが肝要になる。

このように提言すると、今どきは働き方改革で研修の充実に時間を割けない、という声が聞こえてくる。働き方の改善と校内研修の削減を両てんびんにかけることがあってはならないと考える。学ぶ教師がいてこそ、学ぶ子供が育つのである。

思い切った事務処理の効率化、無駄な会議の削減を推進し、研修時間の減少を防がなくてはならない。校内研修のフレキシブルな運用こそ、管理職の力量、腕の見せどころである。