(円卓)Society5.0時代の学校教育

武蔵野大学附属千代田高等学院校長 荒木 貴之

テクノロジーの進歩に伴い、いままでは実現できなかった学びが可能になりつつある。それは、学習者一人一人の学習履歴を分析し、学習の個別最適化を図るというものだ。武蔵野大学附属千代田高等学院は、経産省「未来の教室」実証事業において、コミュニケーション英語におけるライティング能力の育成を、米一流大の学生やOBから添削指導が受けられるEdTechツール「Rewrites」((株)キャタル)に置き換えて実施した。狙いは授業の質の担保と、個々の生徒の英語レベルに応じた個別最適指導であった。

当初、「いやだ。やめたい」と、パソコンを開くのも怖いと思っていたが、英文を書いて添削を受けることが楽しくなり、英語の勉強そのものが楽しくなったという生徒が出てきた。学習の個別最適化により、生徒は「分からない」ことを恐れなくなっていったのである。批判を恐れずに言えば、今後、テクノロジーを導入せず、学習の個別最適化も進めなければ、学校はシステムとして、「落ちこぼれ」や「吹きこぼれ」を生み出していくのではなかろうか。

せんだって、本校で開催した「Society5.0時代の学校教育」シンポジウムでは、学校が社会のシステムから遅れていていいのか、学校こそ社会のシステムよりも進んでいるべきではないか、との提言も出された。……

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