教師に使いやすく、子供に分かりやすい副教材で 実践的な金融経済の学習を

【協賛企画】日本証券業協会
この特集の一覧

18歳は大人のスタート それまでに備えることは

既に高校3年生でも18歳に達した生徒は選挙権を持っているが、2022年4月には成年年齢が18歳に引き下げとなる。

成人として、自分の意思で政治に1票を投じることや契約の主体となることに伴い、主権者として主体的に社会の形成に参加していくために必要な知識を身に付けることが学校現場でより一層求められてきている。

では、こうした背景の中、教師として、これからの社会を担う子供たちに何をすればよいのだろう。

前回触れたように、まずは次代を担う子供たちに、金融、経済に対して適切で健全な興味を持ってもらわなくてはならない。そのためには教師自身が、金融、経済に関心を寄せて、児童生徒が興味・関心を持ちそうな問いを見つけ出すことが大事ではないだろうか。

しかしながら、教師自身で見つけ出し授業で取り上げることは容易ではないだろう。

教師の9割が「金融、経済の授業を行ってみたい」と思っているものの…

「金融経済教育を推進する研究会」(前回掲出)が全国の中学校・高等学校の社会科・家庭科の教師に対して行った調査(「金融経済教育の実態調査」)によると、「金融、経済教育の必要性」について約95%の教師が「必要である」と肯定的な回答をしている。一方、実際に授業で金融、経済教育を行うことについて、ほぼ半数が「用語・制度の解説が中心で、実生活とのつながりを感じにくい」「生徒にとって理解が難しい」「教える側の専門知識が不足」「授業時間数が足りない」などと回答している。

学校現場は金融経済教育の必要性を認識している

日本証券業協会金融・証券教育支援センターの金子敏之センター長は、「この調査によれば、ほとんどの先生が金融、経済教育の必要性を強く感じていながらも、実際に授業実践を進めるにはハードルを感じているという実態が分かる。多忙で時間が限られている先生にとっては、実生活につながり易く、児童生徒に理解しやすい金融、経済に関する授業の実施は想像以上に負担が大きいのではないでしょうか」と話した。

工夫が満載、進化を遂げる日本証券業協会の各種支援メニュー

日本証券業協会では、学校現場に対して、長年、中立かつ公正な立場から金融、経済教育の支援活動を行ってきている。現在も金融経済を授業で教える教師をサポートするため、工夫を凝らした各種副教材の無償提供、Webコンテンツや教員向けメールマガジン、情報誌「レインボーニュース」の発刊など授業に役立つ情報提供を行っている。他にも教員向けセミナーの実施、学校からの依頼に応じて講師を派遣する小・中・高校生向け出前授業講師の無償派遣など多彩な支援メニューを用意しており、さまざまなニーズに応じられるようになっている。

これらのメニューの中で最も活用されているのが、体験型の「副教材」である。

模擬体験などを通じて楽しく学べる「副教材」も

中でも近年人気を集めている副教材が、「株式会社をつくろう!~ミスターXからの挑戦状~」(以下「ミスターX」)及び「ケーザイへの3つのトビラ 経済探求の旅に出よう」(以下「3つのトビラ」)である。

人気の高い副教材「株式会社をつくろう!~ミスターXからの挑戦状~」

ミスターXは、株式会社制度、金融のしくみ、起業などについて学べる体験型副教材だ。グループでどんな会社を起業したいかを話し合い、発表して資金調達を行うとともに株主としての投資を体験的に行っていきながら理解を深めていく副教材である。また、企業債の変動要因も学ぶことができる。副教材には生徒用ワークブック・ワークシート、発表用シート、教材DVD、教授用手引書、教授用ガイダンスDVDなどが付いてくる。

授業の進め方や導入した教師たちの声が紹介されている教授用ガイダンスDVDの中で、当時東京都立桜修館中等教育学校でこの教材を利用した髙橋勝也主任教諭は「導入のタイミングとしては、中学校3年生社会科の経済分野に入る導入部分で使っている。この副教材は、『社会科』だけでなく『総合的な学習の時間』でも使うよう学校全体で取り組んでいってもよいのではないかと思っている」と述べている。グループで話し合い発表することから協調学習もできるため、社会科にとどまることなく活用できるようだ。

続けて、「社会科は、社会に貢献する態度を育成することが大事だが、教科書だけで教えていくだけでは難しい。どういう会社を作り、その会社がどうやって社会に生きていくのかを考えさせる直接的・主体的な教材で気に入って使っている。また、中学生は国際経済が苦手であるのだが、円高・円安についてDVDでうまく説明してくれているので助かっている」と副教材の利用の意義について教えてくれた。説明が難しいと感じられがちな用語・制度の理解を深めるために視覚的に伝えることが出来るDVDは最適なツールなのかもしれない。

また、時限数が限られている教師にも活用しやすいよう1テーマ1時限(50分)で完結する副教材「3つのトビラ」を利用している埼玉県立浦和東高等学校の金間聖幸教諭からは、「社会に出て会社や金融機関には必ず関わるため、当該教材を利用している。授業で行う場合、適切なテーマを考えるのが大変な部分もあるが、この教材は既にテーマや展開が作り込まれているため大変助かる」と感じている。「この教材を利用して協調学習を行ってから確実に試験の点数は上がった。また、論述力を高めるためにも効果的である」と具体的な効果を実感している。

教科書だけでは教えづらい内容も副教材の活用で具体的な理解につながる

金子センター長は、「金融・経済は、私たちの生活にとって切り離せないものであるが、学校の授業では実生活とのつながりが感じにくく生徒にとって難しいと感じられがちである。副教材を通じた体験を行うことによって経済、社会の動きに興味を持ってもらう一助になっていただければとてもうれしい」と話す。

その他の副教材として、Webを使ったシミュレーション教材「株式学習ゲーム」やNHKの番組映像を視聴し、株式会社、直接金融・間接金融など金融・証券に関するキーワードについてそれぞれ20分という短時間で学べる「潜入!みんなの経済ワールド」、教科書に出てくる用語についてイラストを用いて分かり易く説明しているテキスト教材「株式会社制度と証券市場のしくみ」もあり、それぞれの状況に応じて活用できるようになっている。

忙しい教師たちのためにも

生徒の理解を深め、興味を持ってもらうため、このような「副教材」を活用するのも効果的であると考えるが、新しい「副教材」を授業で導入する際には、実際の授業でどのように進行すればよいか、教科書のどこの単元をカバーしているのかを考えなければならず、多忙で時間が限られている教師にとっては負担もあるだろう。

そこで、先ほど紹介した日本証券業協会の「副教材」には「教授用手引書」が付いてくるので、その点は心強い。手引書では、指導案、用語のより詳しい説明や指導の留意点に加え、各社教科書のどの単元に対応一覧もあり、普段利用している教科書のどの部分を補充しているかが一目で分かる。

また、ガイダンス用DVDで模擬授業の様子も見られるため、授業準備のための負担は少なく、すぐに授業で取り入れることが可能であるのではないか。

授業に役立つ教員向けセミナー

「副教材」と並んで好評なのが、毎年全国各地で開催している教員向けセミナーである。

生徒に教える上でも、また、教師自身一人の社会人として、老後のためや人生設計のため、さらには持続可能な社会のために、金融・経済の知識を身に付けておくことは重要である。毎年、主に夏休みを利用して、「授業の話のヒントとなるような知識を得たい」「金融、経済についてより詳しく知りたい」との想いを持つ多くの先生が集まり、金融・経済の知識を習得している(2019年度は、全国9都市12会場で600人以上が参加)。

新学習指導要領を踏まえたサポート充実へ

日本証券業協会は、生徒にとって分かりやすく、楽しい金融経済の授業が展開されることを願い、日々教育現場の教師に向け充実したサポートを提供している。

「今後も授業のサポートに力を入れていく」と語る金子センター長

金子センター長は「中学校・高等学校の新学習指導要領では、金融・証券に関する記述がこれまで以上に踏み込まれ、拡充された。今後、今まで以上に金融、経済授業のサポートが求められてくることが考えられます。それぞれの先生にあったものを活用いただけるようさまざまなサポートを今まで以上に力を入れていく予定です」と意気込む。

次代を担う子供たちが、社会の形成者として主体的に参画するためには、金融・経済の知識が必要である。そのためには子供たちに金融・経済に興味を持ってもらうことが重要である。そのツールとして、先に紹介した実践的な体験が出来、楽しんで学ぶことが出来る副教材を利用したりなど外部知見を活用することも子供たちの学びを深めるための方法として効果があるのではないだろうか。

子供たちが楽しみながら深く学ぶため、多忙な教師に対してサポートするため、さまざまなツールを充実させていく同協会の今後の取り組みにますます期待が膨らむ。


日本証券業協会をもっと知りたい方は次をクリック!

この特集の一覧