最先端の教育の形が一望できる教育イベント「未来の先生展2019」――。3年目を迎える今回は「不易流行。改めて、21世紀における教育を考える」をテーマに掲げ、9月14日(土)、15日(日)の2日間、東京都千代田区の明治大学で開催される。イベントの実行委員長を務める「Teacher’s Lab.」の宮田純也代表理事に開催の狙いを聞いた。
――未来の先生展は今年3年目の開催を迎える。今年のテーマは。
『不易流行。改めて、21世紀における教育を考える』がテーマだ。

宮田代表理事
平成が終わり、新たな元号「令和」に突入した。確実な時代の変化を肌で感じる毎日だが、学校教育においても学習指導要領の改訂や新たなタイプの学校の新設など、変化が絶えない。
テーマに掲げた「不易流行」とは、俳人・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の中で見いだした蕉風俳諧の理念の一つ。
時代を経ても変化しない本質的、普遍的な真理(=不易)を知らなければ基礎が確立せず、基本を知っていても、常に時代の変化を知り、その革新性(=流行)を取り入れていかなければ新たな進歩が無いといった意味だ。
21世紀はまだ20年ほどしか経過していない。残りの80年、日本社会や学校現場、それを取り巻く環境はどのように変化していくだろうか。10年後、40年後、80年後――に求められる学びや学校、教員、教育はどのような形だろうか。
「未来の先生展2019」では世界や日本各地の多様な視点から、21世紀の教育を考えるための「不易流行」の要素を集める。テクノロジーやソーシャル、明日から活用できる実践や新たな気付きのきっかけになる考え方などを提供する。
来場者が「つながり」、知識や視点が「広がり」、新しい取り組みや知識が「生まれる」場にし、21世紀の教育について皆さんと考えたい。
――今回から始める、未来の先生展セミナーとは。
未来の先生展は、特に熱心な教育関係者が全国から多く集まる。そんな来場者の方々から、1「このイベントは多種多様なプログラムがあるので、2日間では回りきらない」といった声を多数もらった。

そのため特定のテーマを抽出し、少人数を対象とする事前企画「未来の先生展セミナー」を、全7回実施することにした。密度の濃い学びと人とのつながりを得られるものになるだろう。
第1回は6月14日(金)午後6時から、東京都世田谷区立桜丘中学校の西郷孝彦校長と、明蓬館高校の日野公三校長が「校長の在り方」をテーマに対談する。
学校改革の鍵となる「校長」の役割を深掘りし、校長はどこまでリーダーシップを取れるのか、その結果どんな効果が生まれるかを語ってもらう。先進的で、前例の無い学校経営のかじを取る2人の校長を迎え、「インクルーシブ教育」や「スペシャルニーズ・エデュケーション(特別支援教育)」で注目を集める学校の秘訣(ひけつ)を読み解く。
詳細情報は次のページで確認できる。
――参加者へのメッセージを。
昨年度は多くの方々に来場してもらい、今年も開催できることに、感謝の思いでいっぱいだ。
教育改革の風は日に日に強くなっていることを肌で感じており、その中で活動されている方々に少しでも役に立つ機会を提供できれば本望だ。
過去2回の開催を踏まえ、今年はさらなる改善をして皆さんを迎えたい。
◇◇開催概要◇◇
【日時】
2019年9月14日(土)・15日(日) 午前10時~午後6時(会場は午前9時45分)
【場所】
明治大学 駿河台キャンパス リバティータワー(〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1丁目1)
【総プログラム数】
300~350プログラム(予定:ポスターセッション、ブース含む)
【入場料】
事前購入(9月12日まで):一般 3千円 学生 1500円 高校生以下 無料
当日(9月14日から):一般 4千円 学生 2千円 高校生以下 無料
【予定主要プログラム】
〇学校教員向け 『明日を拓く!先生セミナー~変わる社会、変わる学校、変わる先生~』
〇一般向け 『新時代の学びが大集合!』
〇『未来の先生展2019記念エグジビジョン』 さまざまな学び・教育の形を一望できる展覧会。フリースクールから企業、個人まで幅広い層が参加。ブースやポスターセッションあり。
1日あたり100以上のプログラムを予定。詳しいタイムテーブルや入場チケット購入などは「未来の先生展2019」のサイトへ。