【予告】『死にたい』がもたらす不幸の連鎖 子供の自死を防ぐには

「死にたい」子供たち

日本全体では減っても、小中高校生では減っていない自殺者数――。警察庁の統計によると、2017年、329人の小中高校生が自殺で亡くなった。小学生12人、中学生93人、高校生224人。厚生労働省によれば15~19歳では自殺が死因の1位、10~14歳では2位だ。

子供の自殺について分析する福永龍繁・東京都監察医務院院長は「10代の自殺は動機がわからないことが多い」と対策の難しさを話す。

“もし過去に戻れるなら、あの子の命を守るために何だってする(B元教諭)

本特集では、生徒の自死を経験した教員のその後、かろうじて防ぐことのできた事例、専門機関が収集した悩みの実態などをもとに、自死をなくす手立てを考える。全2回。

“Aさんが昨夜、自室で首をつって亡くなった

沈痛な面持ちをした教頭に声をかけられ、校長室へ向かったB元教諭は、

当時教員3年目だった。

あまりの衝撃に何も考えられなかった。

5度目の教員採用試験で晴れて合格。

念願だったバスケットボール部の正顧問となり、部員だったAさんに厳しく指導した。

“強くなってよかった、と思わせたかった

多忙だった校務にめどが立ち、ゆっくり話ができようかという矢先のことだった。

大人から見れば些細なことでも、子供にとっては一大事

高橋祥友・筑波大学医学医療系教授は「子供の自殺は、学校に関わる要因のほか、家庭など複数の要因からリスクの高い状態となり、何らかの引き金によって起きてしまう」と述べている。

教員ら大人から見れば些細なことでも、子供にとっては一大事。複合的な要因が重なればいつでも起こりうることとして、不安に感じる要素があればいつでも学校、家庭が一丸となって対処しなければならない。

「大げさに騒ぎすぎ」などと遠慮していては、取り返しのつかない事態を招いてしまう。

“あの日、教員としての何かが死んでしまった”(B元教諭)

第1回は担任として、顧問として関わった女子生徒(当時17歳)の自死を経験した元教員に話を聞く。教え子を亡くした元教員の自責の念と、その後の人生とは。

#01 自分の傲慢さと楽観視が生徒の自死を招いた―元教員の自責の念とその後の人生―(8/24掲載)

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