第54回「博報賞」受賞者が決定 6つの活動領域から12件が受賞

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(公財)博報堂教育財団
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 (公財)博報堂教育財団(戸田裕一理事長)主催の第54回博報賞の受賞者が決定し、11月10日に東京都千代田区の日本工業倶楽部で贈呈式が行われた。

 同賞は、「ことばの力を育むことで、子どもたちの成長に寄与したい」という想いのもと、日々教育現場で尽力している学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰するもの。

 今回は、「国語教育」「日本語教育」「特別支援教育」「日本文化・ふるさと共創教育」「国際文化・多文化共生教育」「独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動」の6つの領域が対象。これらに焦点を当てた活動に対し、学校・団体から12件が「博報賞」を受賞した。このうち、特に奨励に値する3件に文部科学大臣賞が贈られた。

 文部科学大臣賞を受賞した団体と活動内容は次の通り。

 ▽石川県金沢市立長田中学校「創立以来『全クラス』が発表する『演劇発表会』の取り組み」(独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動)/創設以来75年以上にわたり演劇発表会に取り組み続け、祖父母や両親の世代からの伝統が現在の生徒にも継承されている。特に、学習の基盤となる言語能力やコミュニケーション能力を育成しながら、探究的な学習を継続させていく指導計画が高く評価された。

 ▽岡山県笹岡市立神内小学校「子どもたちの思いや願いが実現していく地域探究学習」(日本文化・ふるさと共創教育)/学年に応じ、活動範囲を広げていく年間指導計画や子どもたちの思いや考えを取り入れ、柔軟に活動を展開。朝の時間帯で思考ツールやICT機器の活用を学び、思考の深まりを実現している点などが評価された。また、子どもたちが地域で活動し発信することで、地域の活力にもつながり、地に足の着いた実践として他の地域でも参考になる事例である。

 ▽愛媛県西条市立西条小学校「外国にルーツをもつ子どもが自分らしく生きるための個別最適な学びの追究」(日本語教育)/日本語を母語としていない子どもたちが全国で学ぶようになっている現在、小規模ながら一から教室を立ち上げ、地域との連携の輪を広げている同校の取り組みは、同じような状況にある地域や学校の参考事例となる。また、一人ひとりの実態に即した学習を展開し、子どもたちの前向きな姿勢を引き出すとともに、学校全体の「温かな仲間づくり」につながっている点が高く評価された。

 受賞者に関する詳細は、ホームページまで。