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ニュース NEWS

東京医科大学の医学部医学科一般入試で女性の受験生に対する差別的な得点操作が明らかになったことを受け、全国の弁護士有志が8月21日、「医学部入試における女性差別対策弁護団」を結成し、文科省で記者会見した。会見で弁護団は、元受験生による入試成績の開示や受験料返還の請求を支援すると発表した。25日には電話による緊急ホットラインを開設し、元受験生や家族らの相談を受け付ける。 会見によると、弁護団は21日現在、北海道から九州まで、女性を中心に57人の弁護士で構成。……

文科省の現職幹部の相次ぐ逮捕・起訴を受け、汚職の実態を調査・検証する省内チームが8月21日、初会合を開いた。職員の服務規律の順守状況と汚職の舞台となった「私立大学研究ブランディング事業」をはじめとする公募型事業の選定過程に対する調査を近く開始することを決め、秋には一連の調査の中間報告をまとめる。 林芳正文科相は初会合で「国民の信頼を根底から損なう事態は誠に遺憾。……

 岐阜県多治見市は子供の貧困対策の一環として、一人親世帯の中学2年生らを対象にした無料の学習支援事業を10月から始めることを8月21日までに決めた。教員OBらが週1回のペースで放課後に勉強を教える。来年度以降は、実績を踏まえ支援枠を拡大する予定。  市によると、事業は市社会福祉協議会に委託し、9月から募集を始める。……

東京23区内の大学の定員を抑制する地方大学・産業創生法の施行に伴い、内閣府は、大学の収容定員の算定基準を詳細に示した施行令案についてパブリックコメントを募集している。受け付けは9月9日まで。 施行令案では、学生が特定地域(東京23区)にあるキャンパスで受ける授業科目の単位数が、教育課程の全授業科目の単位数の2分の1を超える年次を特定年次とし、それに学年数を掛けた数を抑制対象の収容定員とする。……

優良事例の普及を通じて食育を広めようと、農水省は「第3回食育活動表彰」の候補となる個人や学校、団体を募集している。農林漁業、食品製造・販売などの事業、教育活動、ボランティア活動が対象で、受賞者・団体は来年6月に甲府市で開かれる第14回食育推進全国大会で表彰される。  募集対象は11月9日必着の教育関係者・事業者部門と、10月31日必着のボランティア部門がある。……

日本産業技術教育学会は8月25~26日に第61回全国大会を長野市の信州大学教育学部で開催する。2日目の午前10時20分から始まる大会シンポジウムでは、新学習指導要領の実施を見据え、技術・家庭科技術分野でのプログラミング教育について「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングの実践を考える」をテーマに議論する。  新学習指導要領では、技術・家庭科技術分野で従来の「プログラムによる計測と制御」に加え、新たにネットワークを用いた双向性のあるコンテンツをプログラミングで作成し、問題解決をする学習事項が入った。……

ニュース解説 COMMENTARY

妹尾写真教育新聞特任解説委員 妹尾昌俊(教育研究家、中教審委員)

 ■甲子園の感動の裏に
先日、夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)が開幕した。連日熱戦が繰り広げられ、楽しんでいる読者も多いと思う。1回限りの真剣勝負で、毎回感動がある。 だが部活動の在り方を考えると、甲子園の盛り上がりは複雑な心境になる。 とりわけ今年は観測史上まれにみる猛暑が続く。……

■来年も続く「暑さ」への対応を
異常な酷暑が続く中、愛知県豊田市立の小学校で校外学習に参加した小1男児が重度の熱中症である熱射病で死亡した。 他にも全国的に熱中症で倒れる児童生徒が相次いでいる(本紙7月26日付既報)。この背景には、どんな問題があるのか。 子供が部屋にいる。……

深掘り 解説委員 鈴木鈴木 崇弘(城西国際大学大学院教授・日本政策学校代表)

いじめ防止対策推進法を再考する
 いじめ防止対策推進法は、2011年の滋賀県大津市のいじめによる自殺事件をきっかけに、その防止対策として制定された。  同法の重要な点は、学校内においていじめの防止組織をつくり、情報共有を図り、従来は担任などの個人教員に任せられていた対応が、組織対応をとるように方向転換されたことだ。  同組織には、心理や福祉の専門家、弁護士、教員・警察経験者ら外部専門家の参加・対応が可能だが、重大事態が起き、調査委員会の立ち上げ後に外部専門家が参加することが多いという問題が、同法施行3年後実施のレビューでも指摘されている(注1)。……

社説 OPINION

4月17日に実施された「2018年度全国学力・学習状況調査」の結果が国立教育政策研究所から公表された(本紙8月6日付既報)。今年度の変更点は3年ぶりの理科の実施と調査結果公表の早期化である。例年よりも1カ月早く公表された調査結果を生かして夏季休業終了後の学習指導、特に主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に取り組み、移行措置、ひいては新教育課程編成につなげられるよう期待したい。 結果報告のうち、例年課題となっているB問題「主として『活用』に関する問題」の趣旨をいくつか紹介する(理科はA・Bの区分なし)。A問題「主として『知識』に関する問題」の正答率がおおむね高いのに対して、B問題はなかなか向上しない状況が続いている。今回の結果を見る限り例年と変わらないようだが、各学校ではどうであろうか。 〈小学校国語〉▽話し手の意図を捉えながら聞き、自分の意見と比べるなどして考えをまとめる[大問1(3)]▽目的に応じて、複数の本や文章などを選んで読む[大問3(1)] 〈小学校算数〉▽示された考えを解釈し、条件を変更した場合について考察した数量の関係を、表現方法を適用して記述[大問4(2)]▽折り紙の枚数が100枚あれば足りる理由を、示された数量を関連づけ根拠を明確にして記述[大問5(1)]……

酷暑が猛威を振るう中、子供の死亡事故が発生するなど、事態は深刻さを増している。国、地方自治体、学校はさまざまな防止策を検討・実行しているが、現在、注目されているものの一つに、環境省の「熱中症予防情報サイト『暑さ指数』の情報提供」事業がある。 この事業は、気候変動やヒートアイランド現象に伴う暑熱環境の悪化などによる熱中症患者の増加を未然に防止するため、2006年度から「環境省熱中症予防情報サイト」を設置。暑さ指数(WBGT)の予測値・実況値など、熱中症予防に有用な情報を提供している。 「暑さ指数」のWBGTとは、Wet-Bulb Globe Temperature(湿球黒球温度)の略称で、暑熱環境下の労働の指針としてISOなどで国際的に規格化されているものである。……

 現在の学校教育制度は、教育課程の編成と実施による知育・徳育・体育を通じて、児童生徒の人間としての成長と社会的自立に向けた資質・能力の育成を担ってきた。教育課程は学校段階・学年を前提に、各教科等に分けて編成され、一定の授業時数の中でそれぞれの目標実現に向けた取り組みが行われている。学習の成果は各教科等やその他の学習評価として把握され、また、進級・進学というステップを経て児童生徒は育っていく仕組みがとられている。  このような学校教育システムは明治以降の近代化の中で形作られ、時代や社会の発展に寄与してきた。第2次世界大戦後の日本の高度経済成長は、さまざまな社会経済的要因とともに学校教育の成果としても捉えることができる。その結果、昔に比べると便利で相対的に豊かな社会の中で国民が生活できる環境となっている。  一方、21世紀に入って以降、日本はこれまで経験したことのない変化の中にある。……

学校経営 MANAGEMENT

今回から遠隔合同授業に関する連載を始めることになった。遠隔合同授業はこれまで、一般的に遠隔教育、遠隔共同学習、遠隔授業などと呼ばれてきた。定義は数多くあるが、取りあえずここでは「遠隔会議システムなどを利用して、物理的に離れた複数地点を接続し実施する授業」としたい。 一般的にこうした授業は「同期」か「非同期」に分けられる。「同期」というのは、同じ時間を共有するが、空間は異なるものである。テレビ会議システムを活用するようなやり方がその代表例となろう。「非同期」というのは、空間も時間も共有しないというものである。例えば、ウェブサイト上の掲示板や、最近ではSNS(会員制交流サイト)を使うようなやり方がそれに当たる。いつでもどこからでも書き込めて、議論できる特徴がある。 ここでの遠隔「合同」授業とは、どちらかというと同期的な学習の意味合いが強調されている。……

上越教育大学教職大学院教授 西川純

「学び合い」を一緒に
私の教師としての原体験は、最初に勤めた定時制高校です。学力的には最底辺で、分数の計算ができない生徒が多数を占める学校でした。生徒の中には暴走族とそのOBやOGも多数いました。そんな生徒たちに物理を教えたのです。当然、駄目でした。 ただ、先輩教師には恵まれました。先輩たちに慰められ、教えられて教師として成長することができました。しかし、どこまでやっても全員の生徒に学習内容を理解させることはできませんでした。私がしたのは、全生徒を分かった気にさせることです。これはできました。なぜなら、生徒の多くは「分かる」感覚を体験していないからです。生徒に「お前は分かっている」と言えば、生徒はそう思っていました。 生徒たちが抱えている業の深さと重さを知ったとき、私はおののきました。……

元東京都立西高等学校長 石井杉生

 前回は、C(検証)段階の課題として、集計に要する膨大な作業時間を挙げたが、これはカードリーダーの導入で簡単に解決した。  カードリーダーの導入で、担当者が約1カ月かけていた集計作業は、わずか数時間で終わってしまった。初期投資は、カードリーダーの数万円だけ。マークシートカードは1枚7円で、生徒と保護者合わせて2千枚。合計1万4千円程度、これがランニングコストである。  しかも、このカードリーダー導入には、思わぬ副産物があった。……

教育実践 PRACTICE


スポーツ庁から今年3月、「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が出た。 ガイドラインでは、活動時間を制限する方針が示されているが、地域や学校で戸惑いもみられる。戸惑いの背景には、活動時間を制限して「子供に何を経験させたいのか」十分に読み取れないことがある。 通常、学校の教育活動では、時間と教育内容がセットで示されている。……

職業系学科の挑戦

高校選択には「九つの神話」があるという。今回とりあげる後半六つは、職業系学科に関する人々の考え方を映し出している。
■成績で進路を決める?
④ 中学校での成績を、職業教育で無駄にするな
スウェーデンには高校入試はないが、入学には一定以上の中学校の成績が必要である。スウェーデン語、英語、数学での合格、そしてこの3教科を含んで、中学校で学ぶ約20の教科の内、大学準備系学科に入るには計12教科、職業系学科は計8教科での合格が求められる。入学に必要な教科数の違いを見れば、合格教科数が多いなら大学準備系学科に行こうと考えるかもしれない。それに注意を促しているのである。入学要件に関わらず、学習したことは役に立つ。
⑤ 職業系学科に行くと、大学進学条件を満たせない
大学進学について明確に決めておらず、進学の可能性は残しておきたいと思う中学生は多い。スウェーデンでは大学入試もなく、高校の成績で入学が決まる。大学進学のためには、高校で一定の科目を履修・修得しなければならない。 以前は、どの学科も必修科目のみで大学進学要件を満たしたが、2011年に職業系学科と大学準備系学科に区分されて以降、職業系学科では必修科目だけでは大学進学要件を満たさなくなった。……

東京理科大学教職教育センター准教授 井藤 元

舞台上での漫才師たちの持ち時間はたったの数分。その限られた時間の中で観客にインパクトを与えねばならない。では、どのような工夫をしているのか。 インタビューの結果、彼らは「ギャップ」「誇張」「偏愛」の三つの要素を取り入れて自己アピールをしていることが明らかになった。見た目の印象からは想像のつかない自分を開示する(ギャップ)。自分の好みや特徴を拡大して他者に提示する(誇張)。好きなものについてマニアックに語る(偏愛)。これらの要素を取り込めば、たとえ名前を覚えてもらえなかったとしても「○○の人」として観客の脳裏に焼き付く。 笑育でもこのポイントを押さえて参加者全員が30秒で自己紹介をする。……

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■大掛かりな設備は不要
「テレビのリモコンを使うのと同じ感覚で、誰でも簡単に操作できる」――。そう話すのは大阪信愛学院小学校(岩熊美奈子校長、児童212人)で情報を担当する高橋脩教諭。2017年度に同校へ赴任し、プログラミング教育の指導や、校内の情報システム整備を担当している。 かつて同校では、教室でスライドなどを見せようと思ったら、教員が各自のPCからUSBなどを使って持ち運び用のPCにデータを移し、教室のモニターとつないで動作確認をし不具合などがあれば調整しなければならなかったため、休み時間を全て費やすこともまれではなかった。それが、ある設備を導入してからは「リモコン一つ持って行って電源を押せば、校内サーバから必要なデータを選んで瞬時に写すことができる」ようになった。 ある設備とは「みらいスクールステーション(みらスク)」。……

(一社)日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)海外調査部会が6月2日から9日にかけ、オーストラリアのクイーンズランドに赴き、ICT活用を中心に、州の教育省、公立小学校、高校を視察した。このほど開かれた報告会では、オーストラリアの教育制度、クイーンズランド州の取り組み、授業実践などが報告され、日本と比較しながら、良い点や課題などが指摘された。
■オーストラリアの教育制度
初等中等教育においては、年齢と学年は日本とほぼ同じだが、Prepという小学校入学前の準備学級が1年間ある。義務ではないが、ほとんどの子供が通う。州によって学年の区切りが異なる。 カリキュラムはこれまでは州ごとに決めていたが、コンピテンシーの育成や、21世紀型スキルが世界的な潮流になっていったことを背景に、2008年の「メルボルン宣言」において、ナショナル・カリキュラムが開発されるようになった。 翌09年には、国でカリキュラムを決めるための、オーストラリアン・カリキュラム評価報告機構(ACARA)が発足。……

わが国は四方を海に囲まれ、海から多くの恩恵を受けている“海洋国家”と言える。毎年、「海の日」に合わせて、教育新聞では海洋教育の特集を組んでいる。今回も、海洋教育に関する識者の対談、自治体による海洋教育の実践、関連団体の取り組みなどに焦点を当て、学校現場に、その重要性を提示した。なお、「海の日」は1876年、明治天皇が東北地方巡幸の際、それまでの軍艦ではなく灯台巡視の汽船「明治丸」によって航海をし、7月20日に横浜港に帰着したことにちなんで制定された。現在は法改正により「7月の第3月曜」になっているが、歴史的経緯などにより、元の日程に戻し定着させることが海洋関係者から強く求められている。

教員採用試験  EXAMS

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

多くの自治体で2次試験がスタートしている。教員になる上での最終関門。「くだらないこと」で泣きを見ないよう、万全を期して臨んでほしい。 「くだらないこと」の一つに、当日の身だしなみが挙げられる。面接試験では、第一印象が合否を決める。好印象を持ってもらうためにも、当日の朝は入念に鏡を見て、身だしなみを整えてほしい。完璧だと思って家を出ても、試験会場へ着くまでの間に乱れることもある。直前にもトイレなどで鏡を見て、髪型やネクタイの乱れがないかを確認するとよい。教員は人前に出る仕事ゆえ、だらしがない印象を与えれば、面接官は容赦なく低評価をつける。 男性はスーツの雨ぶた(ポケットの上に付いたふた)を外に出し、ポケットに物を入れすぎないよう気を付けたい。……

月刊『教員養成セミナー』前編集長/教育ジャーナリスト 佐藤明彦

教員採用試験の元面接官から、面接試験における「印象の悪い言動」について、よく話を聞く。中には、民間企業においては問題がないとされているものもあるので、いくつか紹介したい。 一つ目は「視線を外す」こと。面接官が複数人いる場合、民間企業の採用面接では、「目線を配りながら話すのが良い」とされる。しかし教員採用試験では、そうした「目配り」を好まない面接官が多い。質疑応答中は、質問者だけを見て話す方が無難であろう。 また質疑応答中、視線はできるだけ外さない方がよい。……

2次試験直前対策として「模擬授業のポイント」をみてみよう。当紙面で「合格する模擬授業」を連載しているが、模擬授業を実施する自治体が多いこと、現役の学生受験者は経験上不利であることから、改めて留意点を考えてみたい。
○実施形態をきちんと知る
簡単にいうと模擬授業とは、実際に教壇に立ったと想定しての授業シミュレーションである。 実施形態は自治体によって異なるが、会場に教壇と黒板が用意され、児童生徒が目の前にいると想定して行うのが一般的。……

教育ICT EDUCATION ICT

eye-catch_1024-768_takashina-school教育創造研究センター所長 髙階玲治
 教職員支援機構による図書『主体的・対話的で深い学びを拓く』(学事出版、2018)を読んだ。特に機構内に設置された次世代型教育推進センターの諸論考は興味深かった。機構の前身は教員研修センターであるが、このような図書発行は初めてであろう。より啓発的な組織となったことに期待したい。  機構内センターは、何校もの実践フィールド校を抱えていて、各校のアクティブ・ラーニング(AL)の3年間の実践について、センター研修協力員(各地域の教員)がそれを観察し、テーマに応じて分析的に解説を行っているものである。  特にALは中・高校の授業実践を大きく変えるものとして影響力が大きいが、その意味では始まったばかりの授業実践の感じであった。……

EdTechを活用した新たな教育プログラムの開発を推し進める「『未来の教室』実証事業」のキックオフイベントが7月26日、経産省内で開かれ、事業の採択が決まった学研プラスやZ会、N高校を運営する角川ドワンゴ学園などの事業者が紹介された。イベントには学校と連携し先進的なプログラムを実施する民間企業やNPO法人など28団体が参加。同省の浅野大介商務・サービスグループ教育産業室長は「未来の教室が打ち出す学びは、学習者の意欲やワクワクした気持ちを中心に発展する。国内だけでなく、海外も視野に入れて展開していきたい」と訴えた。 経産省は6月に公表したEdTechを用いた学習プログラムの開発を盛り込んだ「『未来の教室』とEdTech研究会 第1次提言」を踏まえ、学校とタッグを組んで実証事業を展開する事業者を募集していた。……

立命館大学教授 湯浅俊彦

ここで改めて電子図書館サービス「LibrariE」の特徴を日本電子図書館サービスのホームページで確認しておきましょう。 第1に、日本語タイトルの出版コンテンツの豊富さです。 第2に、生徒がいつでも、どこでも利用できることです。……

総合 GENERAL

昨年3千人以上が参加し好評を博した日本最大級の教育イベント「未来の先生展2018」(文科省など後援)が今年も9月15、16日の2日間、東京都渋谷区の聖心女子大学で開催される。「教育のリストラクチャリング(再構築)」をテーマに、多様な教育の形や最先端の学びを体験できる100以上のセッションを展開する。イベントの実行委員長を務める「Teacher’s Lab.」の宮田純也代表理事に開催の狙いを聞いた。
――昨年に続いての開催となる。その狙いは。
昨年度は初開催にもかかわらず、全国から多くの方々に参加いただいた。SNSでの反響も大きく盛況のうちに終えることができ、参加された方々にこの場を借りてお礼を申し上げたい。 同展は教員だけでなく、教育に関心を寄せる多彩な人々が参加し共に学ぶという点に特長がある。この多様性は今までにない化学反応を起こす可能性を秘めており、昨年度も参加者同士の交流を通じて、新たな取り組みや知見が生まれた。今年も引き続き、参加者同士がつながり、知識・視点を広げ新しい取り組みが生まれる場となるよう、内容と運営方法をブラッシュアップした。生涯学習という観点で学校教育を捉え直し、教育産業で働く人や学校ボランティア、教育関係のNPO法人、保護者など広く参加する。イベントではさまざまな学びや出会いの機会を設けている。
――今年のテーマは。
「リストラクチャリング(再構築)」。教科教育、生涯教育、環境教育、オルタナティブ教育などさまざまな教育分野が一堂に会する場を設け、既存の教育を再構築する。これは既存の教育を否定するものではなく、新たな要素を混ぜ込むことによって在り方を捉え直す機会としたい。社会が複雑化し、学校教育に求められるものも多様化・複雑化する中、領域横断型の学び・実践がさらに重要性を増すと考える。教育の概念、知識、取り組みなど、あらゆるものの再構築を促す。……

第9回ESD大賞の実践紹介
小学校賞・東京都大田区立赤松小学校
東京都大田区立赤松小学校は新学習指導要領の理念に鑑み、ユネスコスクールの責務であるESDの充実に焦点を当て、研究主題を「心豊かで、主体的に活動する、国際社会の一員としての自覚をもった子供の育成」と掲げ、質の高い学びの創造を目指して取り組んでいる。 生涯を通じて行われるESDの基盤として、小学校教育では持続発展可能な社会を構成するための「価値観」と「体系的な思考力」の萌芽(ほうが)と伸長を促すことが重要であると捉えている。 そこで、まず教育活動全体を俯瞰(ふかん)し、育成してきた「生きる力」を「価値観」と「体系的な思考力」に視点を当てて整理した。()……

第10回ユネスコスクール全国大会 12月8日に横浜市で開催

日本における持続可能な社会の実現に貢献――。ユネスコ・スクールが一堂に会して開催される第10回ユネスコスクール全国大会(主催・文部科学省、日本ユネスコ国内委員会、共催・NPO法人日本持続発展教育推進フォーラム、第10回ユネスコスクール全国大会横浜大会実行委員会(横浜ESD推進コンソーシアム、神奈川県ユネスコスクール連絡協議会ほか/協力・横浜市教委ほか/後援・教育新聞社ほか)の概要が決定した。今年度は12月8日に、横浜市で開催される。第10回の記念大会として注目を集めている。 次期学習指導要領では、従来以上にESDに関連する内容が各教科・領域に盛り込まれ、「持続可能な社会の創り手」の育成を教育活動全体で展開することをうたっている。2018年度の小学校移行措置を皮切りに、持続可能な社会を目指した教育活動・実践が、学校現場でより一層展開されていくことになっている。 こうした流れの中で、第10回ユネスコスクール全国大会は、これまで積み上げた成果、ESDの教育的効果を示す大会を目指している。

コラム COLUMN

ホリエモンが今年10月、座学を目的とせず、実学を重視する「ゼロ高等学院」(通称・ゼロ高)を開校する――。こんな内容の記事を本紙と各紙が配信した。 ホリエモンとは、あの実業家の堀江貴文氏。「学校教育を壊す(ディスラプトし再構築する)」という自らの発言がきっかけで、民間の教育機関(ゼロ高)の立ち上げに動いた。 運営は同校の開校を目的に設立された「SNS education株式会社」(内藤賢司社長)が当たり、生徒たちはさまざまなプロジェクト活動に参加できるのが大きな特色だ。……

中部大学教授 宮川 秀俊

1985年は情報教育元年と呼ばれ、総理大臣の諮問機関である臨時教育審議会の第1次答申において、社会の変化への対応として情報化・国際化が強く示された。同時に学校教育における展開とそのための予算化が行われた。 その後、情報化に関しては中学校技術科の情報基礎の設置を中心に、小学校から高校までコンピューターに触れ、慣れ、親しむことが進められた。 学校全体ではCAI(コンピューターを利用した教育)とCMI(ソフトウエアで成績を管理するシステム)が積極的に導入され、教科では、教育内容と教育方法それぞれのコンピューター教育が進められた。この創成期を経て三十数年後の現在につながっている。 ESDについて述べるに当たり、コンピューター(情報)教育を例にしたのは共通点がみられるからである。……

千葉敬愛短期大学学長 明石 要一

大学の授業で「判断力」と「決断力」の違いを説明しなさい、という問いを出します。学生たちは戸惑います。 なぜでしょうか。彼らはこれまでに、一見似通っているものの決定的な違いを探す思考をしてきていない、からです。 私は二つの説明をします。……

書評 BOOK REVIEW

[caption id="attachment_86383" align="alignright" width="300"] 平川理恵 著
教育開発研究所
1800円+税[/caption]  著者は、民間出身の校長として横浜市の公立中学校に勤務し、注目を集めている。校長経験を踏まえ、新学習指導要領を実現するための学校改革への提言を示す。同要領のキーワード「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び」などの実現は、学校単独の取り組みでは不可能とし、「学校のよい部分、悪い部分をすべてつまびらかにして、地域や保護者から力を借りる」と強調している。  1章「学校改善のマネジメント」で、複数の提案を掲げる。「ビジョンをどう実行・実践するか」では、日々の問題対処だけでなく、管理職が学校経営の理念と展望、見通しを押さえることを助言。校長と副校長・教頭が緊密に協働し、月々の目標設定と前月の振り返りを行う「見える化」が重要とする。  教員数が多い学校の情報共有のアイデアでは、全教員が出勤した際、各自のPCを介した掲示板で生徒指導報告などを確認する事例を示す。……

[caption id="attachment_86386" align="alignright" width="300"] 藤川大祐 著
学事出版
1800円+税[/caption]  2018年度から小学校で、19年度からは中学校で教科化されることになった「特別の教科 道徳」。学校の道徳授業が人々の道徳性を高めていると実感している人は、少ないのではないか。なぜ、誰のために道徳は教科化されるのか。そんな疑問を、本紙コラムでおなじみの藤川大祐氏が読み解く。  「私たちが迷い込んだのは、『考え議論する道徳の迷宮』」と冒頭にあるように、新指導要領では道徳の授業において考えること、議論することを重要視する。  筆者によると「考え議論する道徳の迷宮」は、▽自分自身▽人との関わり▽集団や社会との関わり▽生命や自然、崇高なものとの関わり――の四つの扉から成り立つ。……

[caption id="attachment_86377" align="alignright" width="300"] 松村二美 著
風詠社
1100円+税[/caption]  卒業して数十年たった今も、たくさんの教え子たちが会いに来てくれる――すてきな学級を数多くつくってきた著者が語る、温かい教育論である。  急に転校が決まった子供に対して、学級全体で突如企画した送別会、宿題をやってこない子供に対してやってしまったことへの重くのしかかる後悔、人生で一番楽しかったといわれる合宿の思い出、などのエピソードが展開される。  第一章「出会いと別れ」、第二章「子供たちに脱帽」、第三章「優しい気持ち」、第四章「後悔していること」、第五章「小さな約束」の五部構成で、著者の豊かな経験を記す。……