ニュース NEWS

㈱イーオンの学校教育課は3月30日、「小学校教員向け 指導力・英語力向上セミナー」を、東京都新宿区の東京本社で開催した。公私立小学校教員など約50人が参加。講師を務めた同社学校教育課教務コーディネーターの菅井幸子さんから、小学校の外国語の指導に役立つ知識や子供への言葉掛けなどを学んだほか、英語教材「Hi,friends!」のゲームで実践力も身に付けた。子供の英語スイッチを入れるためには、授業の最初に英語で言葉を掛けるとよいという。

文科省の全国的な学力調査に関する専門家会議は3月29日、同省で第15回会合を開いた。「全国学力・学習状況調査における中学校の英語の実施に関する最終報告」案と「全国的な学力調査の今後の改善方策について」のまとめ案が大筋で了承された。全国学力・学習状況調査で実施予定の中学校3年生を対象とした英語調査では、平成31年度からの調査に向けて、30年度に抽出方式で予備調査を実施。英語調査は3年に一度程度実施する必要があるとした。4技能を測定し、英語力の確実な定着を図る。

ASD(自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害など)、LD、ADHDなどの発達障害について、当事者と保護者の過半が「社会の理解が進んでいない」と感じていた。㈱LITALICOがこのほど実施した意識調査で明らかになった。 調査は3月7日から15日にかけて、同社サイトの「LITALICO 発達ナビ」会員を対象に実施。発達障害の当事者101人、保護者788人から回答を得た。調査内容は、▽発達障害に対する社会の理解やイメージ▽日常生活での「困り感」▽周囲からのサポートや配慮▽発達の特性を「強み」と捉えるか――について。 回答者は、当事者が10歳代から60歳代以上までで、10代が6.9%、20代が16.8%、30代が32.7%など。診断名は、ASDが52.5%、ADHDが37.6%だった。保護者は、0歳から13歳以上までの発達障害の子がいる親で、子供の年齢は、3歳から5歳が18.9%、6歳から12歳が55.5%、13歳以上が24.2%など。子供の診断名は、ASDが70.3%、ADHDが19.3%だった。 「発達障害に対する社会の理解は進んでいると感じるか」の設問では、当事者、保護者ともに過半が「進んでいない」と回答。「あまり進んでいると感じない」「全く進んでいると感じない」を合わせると、当事者は50.4%、保護者は55.4%が、社会の理解は依然として進んでいないと感じていた。 「発達障害に対する世間のイメージと実態にギャップを感じることはあるか」では、当事者の89.1%、保護者の80.7%が「(とても/やや)感じる」とした。 平成28年に障害者差別解消法が施行され、これに伴い、障害者雇用促進法が改正され、発達障害者支援法も初めて改正されるなど、発達障害者を社会全体で支援するための法整備は着実に進んでいる一方、発達障害への理解はあまり進んでおらず、イメージと実態に隔たりがある現状が改めて浮き彫りとなった。 「発達障害の特性によって、日常生活でどの程度困っているか」については、当事者の94.0%、保護者の80.7%が「(とても/やや)困っている」と回答した。こうした困難に対するサポートや配慮については、当事者の40.6%、保護者の67.0%が「(よく/ときどき)あると感じる」とした。 平成17年に発達障害者支援法が施行されて以降、学校教育を中心に児童生徒の発達特性への配慮が進められる傾向にあるものの、成人以降に発達障害と診断された場合への配慮など、進んでいない部分もあるのが現状だ。 「発達の特性を『強み』に感じるか」では、当事者の46.5%、保護者の58.3%が「よく/ときどき)感じる」と答えた。強みと感じる主な点は「集中力」「記憶力」の高さや、「独創性」「発想力」の豊かさなどだった。 調査結果を受けて同社は「発達障害に対する理解の啓発や、支援体制の充実が急務。誰にでもある発達の特性の違いを生かし、誰もが活躍できる社会づくりが必要であるのがうかがえる」としている。

待機児童調査に関する新たな規定が、3月30日、厚労省の保育所等利用待機児童数調査に関する検討会の第5回会合で取りまとめられた。会合は、経産省で開催された。これまで、市区町村によってばらつきがあった、待機児童数に含めるかどうかの4つの観点を明確にし、統一性を図る。併せて、保護者への寄り添う支援の継続も求めた。

神戸市はこのほど、幼稚園などの就学前児童施設を利用する、日本語の理解が十分でない子供やその保護者が、教職員・保育士らとの円滑な意思疎通を後押しする会話集「指差しコミュニケーションシート」を作成した。

文科省の組織的な天下りあっせん問題で、松野博一文科相は3月30日、記者会見を開き、調査結果の最終報告を公表した。新たに発覚した35件を含め、62件の国家公務員法違反が判明した。OBを含む幹部ら37人に、停職や減給などの処分を下した。1月の処分対象者を合わせると43人となり、同省で最大規模となった。この中には事務次官経験者3人も含まれている。

ニュース解説 COMMENTARY

本紙3月20日付は、「4月から『部活動指導員』制度化」の見出しの下、学校教育法施行規則が一部改正されて「部活動指導員」が制度化され、学校外の指導者が部活動の指導や大会などの引率に当たるのを可能にしたことを報じている。

社説 OPINION

文科省は2月、中3の英語4技能に関する「平成28年度英語教育改善のための英語力調査」の速報値を発表した。調査は、政府が25年6月に閣議決定した「第2期教育振興基本計画」等の提言に基づき、26年度から毎年行われている。政府は「中学校卒業段階で英検3級以上のレベルを5割にする」との目標を掲げているが、結果は英検3級以上のレベルに達した生徒が「聞く」「書く」についてはポイントを上げ、「話す」「読む」では下げた。「書く」での無得点者は昨年度より増加し格差の広がりが目立った。「英語の学習が嫌い」とした生徒が昨年度よりも微増した。

学校経営 MANAGEMENT

新任教師が初めての教職経験の中で困難感を抱えるのは、リアリティ・ショックという言葉もあるくらいに一般的なことである。そしてその困難感のパターンは、校種にかかわらず一定の共通性がある。ヒューバーマンの研究によれば、特に1~3年目は、理想と現実の大きな隔たりに直面し、動揺しながらもなんとかそれを切り抜け、教師として「生き残る」ことと、教師の仕事や教師集団の一員としての自分への最初の感激を「発見する」ことがテーマだという。

教育実践 PRACTICE

監修(一財)総合初等教育研究所 梶井貢 担当 東京都練馬区立仲町小学校 嵐元秀 学習の遅れがちな子への指導をどうするか この時期は、新年度への期待と不安を抱えている先生方が多いのではないでしょうか。若手の先生方には分からないかもしれませんが、長年教師をしている者から見ると、ここ数年、子供たちの学力差が大きくなっているように感じられます。学習が遅れがちな子の中には、危機感を全くもっていない子も少なくありません。6時間授業が増え、放課後の補習指導も難しくなっている中で、学習の遅れがちな子への指導をどうするかは、私たち教師にとって喫緊の問題といってもいいでしょう。 ▽学習の遅れがちな子供が何人もおり、どう関わっていいか分からない。 ▽つまずいている子の指導に時間がかかると、早く終わった子供に対応できない。   ケース1 クラスに学習の遅れがちな子が何人もいます。楽しい授業や分かりやすい授業をするように努めているのですが、なかなか効果が上がりません。さまざまな子供たちに、どのように関わっていけばいいのでしょうか。 対策1 「学習の遅れがちな子」と一言でいっても、その原因はさまざまです。大きく分けて、3通りの原因が考えられます。まずは、「学習意欲」に原因がある子です。「やる気が出ない」「勉強は嫌い」「めんどくさい」といったタイプの子です。次に、「学力や能力」に原因がある子です。がんばっているのだけれど、九九や漢字が覚えられない。文章の意味が理解できない。不器用で字がきれいに書けなかったり、定規などの操作がうまくできなかったりする子たちです。もう一つは、「資質や性格」に原因がある子です。ADHDやアスペルガーなどの発達障害や、集中力に問題があるような子です。特別な支援を要する児童と呼ばれる子です。 学習に課題のある子は、この3つの原因のどれかを抱えています。子供によっては、1つだけでなく2つ、3つの原因を合わせてもっている場合もあります。 学習の遅れがちな子への指導の工夫を考える場合、何が原因なのかを見極めたうえで、対応を考える必要があります。 学習意欲に課題がある子には、授業で出す問題や課題、学習内容や活動を楽しいものにしていくと、意欲が高まっていきます。単元の導入に、誰もが答えられる発問をするのも効果的です。 学力や能力に課題のある子は、自力解決の前に見通しをもたせる活動を入れたり、既習内容の活用を促したり、学び合う活動を入れたり、個別指導に力を入れたりしていきます。学び合う活動や個別指導については、ケース2で書くことにしましょう。 資質や性格に課題のある子は、教師がメリハリのある話術で引き付けたり、発問や指示を簡潔にして分かりやすくしたり、視覚に訴える工夫をしたりしていきます。「これから大事なことを話すよ。一度しか言わないからね」と前置きすると、子供の集中力が高まります。また座席の位置を変えるだけでも、集中力が変わってきます。発達障害のある子の多くは、座席が後方だと話を聞くのが難しくなります。 大声でおしゃべりをする子がいると、学級全体が落ち着かなくなります。教卓の前の座席にすると、学習に対する意識も持続しやすくなるようです。 クラスに学習の遅れがちな子が複数いる場合は、まずは原因を見極め、対策を考えましょう。1つの授業の中に複数の対策を同時に行っていく必要がある場合は、簡単にはいかないかもしれませんが、できることから少しずつ取り組んでみましょう。 ケース2 机間指導の際、つまずいている子へ個別指導をしていると、ついつい時間がかかって、すべての子に指導できずに終わってしまいます。課題の早く終わった子が、おしゃべりを始めてしまうこともよくあります。どうしたらいいでしょうか。 対策2 算数の授業を例に考えてみましょう。一般的に算数は、「課題提示・自力解決・集団討議・まとめ」という流れで行われます。自力解決には8分程度かける場合が多いようです。初めの2分くらいは児童の様子を見て、その後、個別指導を行っていくという授業をよく見ます。一人ひとりのつまずきを見取り、つまずきに応じた指導を行うには、最低45秒から1分はかかります。机間指導の時間は、個別指導以外にもするべき場合があります。それは、集団討議の時に取り上げる考えを決めることです。その時間も確保しなければなりません。 つまり、自力解決の間に個別指導を行えるのは、多くても5人程度だということです。自力解決の時間を延ばせば、個別指導の時間が確保できますが、課題の早く終わった子が遊び始めますし、集団討議の時間も短くなるので、お勧めできません。 つまずいている子が何人もいる場合、一人ひとりを指導するのではなく、まとめて指導するほうが効果的です。まず、課題を提示した後の1分間は、話を聞く力の弱い特別支援を要する児童のところへ行き、課題が把握できているか、学習に取り掛かっているかを見ます。必要に応じて、その児童に課題をもう一度伝えます。次の1分間は、全体を観察して、自力ではできない児童を探します。つまずいている子が少なければ、個別指導で対応します。 しかし、つまずいている子が多かったら、「よく分からない子は前に集まって」と指示します。そして、黒板の前に集まった子たちに、まとめて助言していくのです。子供によってつまずきの程度はさまざまです。「図を描いてみたらどうかな」と助言するだけで見通しがもてる子もいれば、実際に図を途中まで描いて見せて、ようやくやり方が分かる子もいます。 ですから、この方法で指導をするときには、「もうできそうだと思ったら、途中で席に戻っていいからね」と初めに伝えておきます。課題が早く終わった子たちには、「他の考え方でもやってごらん」と指示することも多いでしょうが、自力ではできない児童に教える「ミニ先生」になって学び合いを行うほうが意欲的に活動します。学び合いを行う際には、「自由に立ち歩いていいよ。ただし、一人残らずできるようにすること」とあらかじめ伝えておきます。「がんばっている子を先に教えてあげよう」と付け加えると、すぐに友達を頼ろうとする子がいなくなります。仲のよい子にだけ教えて、その後はおしゃべりをしている子がいたら、課題の終わっていない児童を教師が見つけ、「○○君、こっちに来て教えてあげて」と呼ぶようにします。 個別指導は大切です。しかし、個別指導には限界があります。学力差に対応するには、個別指導以外の対策も考えておくようにしましょう。保護者会、個人面談のやり方がわからない 新年度が始まると、保護者会や個人面談など、保護者と接する機会が増えますが、どんなことを話せば保護者の信頼が得られるのか、自信がありません。先輩の先生の保護者会を見せていただくわけにもいきません。どうすればいいでしょうか。 ケース3 4月の保護者会は大切な出会いの場ですが、何を伝えたらよいか分かりません。どんな話をしたら、頼りがいのある担任だと思われるでしょうか。 対策3 保護者会には多様な役割がありますが、保護者の信頼を得るのが一番の目的だと考えていいでしょう。特に4月が重要です。新しい学級を受け持ってすぐの保護者会では、子供の実態をまだはっきりとつかめていない場合が多いです。だからといって、新年度が始まって数日間の子供の様子を話し、もう話す内容がないといったことでは、保護者の信頼は得られません。 そこで、「学級づくりの方針」を考え、保護者に説明していくと、一気に信頼度が上がります。資料を作って配布するほうが、ただ話すだけよりも説得力が高まります。 この「学級づくりの方針」は、その後の保護者会でも触れていきます。年度途中の保護者会では児童の変容を伝え、年度末には1年の成果と課題を振り返って伝えていきましょう。 ケース4 家庭訪問や個人面談では、子供によって話す時間が長くなったり短くなったりしてしまいがちです。うまく進めるには、どんな話をしたらいいでしょうか。 対策4 年度初めの面談と年度途中の面談とでは、目的が異なります。年度初めの個人面談は、保護者から話を聞くことを中心にします。「まだ担任してすぐなので、お子さんのことを教えてください。家庭ではどんなお子さんですか」と尋ねるといいでしょう。「何か気を付けたほうがいいことやご要望はありますか」と付け加えると、この先生は子供を大事にしてくれそうだと感じてくれるはずです。けれども、話を聞いても内容を忘れてしまってはいけません。重要な内容は、「大切なことなのでメモをしておいてもいいですか」と、その場で書き留めておくといいでしょう。 保護者からの要望があったら、「できるだけ実現できるように努力していきます」と伝えます。この時期、保護者が最も知りたいのは、「友達と仲良くしているか」ということです。事前に「誰と何をして遊んでいるか」をアンケートしておくと、学校での様子を具体的に伝えることができます。家庭訪問のやり方もほぼ同様です。 年度途中の面談では、資料を用意して、学校での様子を具体的に伝えます。子供の作品やノートを用意しておくと、話す言葉に説得力が生まれます。テストの集計ソフトの中には、児童一人ひとりのテスト結果がレーダーチャートで印刷できる機能をもったものがあります。このレーダーチャートをテストの答案用紙とともに見せながら、子供のよさと課題を伝えていくと効果的です。学習につまずきがちな子の場合、危機感を感じて、家庭学習に力を入れてくれるようになります。 ただし、教師が一方的に話し続けると、不満を感じる保護者もいます。「お聞きしておいたほうがよいことはありますか」と初めに断わってから話し始めるといいでしょう。

企画特集

公益財団法人博報児童教育振興会主催 (公財)博報児童教育振興会(成田純治理事長)主催、文科省後援の第14回博報教育フォーラムが2月25日、東京都千代田区の日本工業倶楽部で開催された。テーマは「足もとにある宝もの。気づきは未来をひらく」。今年度第47回博報賞受賞者の中から、事例発表3件と大学教授による基調講演、フロア参加型のパネルディスカッションなどが行われた。かけがえのない日常の中にある「あたりまえ」の大切さについて、登壇者や参加者が深く考えるよい機会となった——。   ◇基調講演=今があるから未来はひらかれる 鹿毛雅治慶應義塾大学教授 ◇パネルディスカッション・グループセッション=人の思いを感じられる体験を ◇特別支援教育部門=共に過ごすを当たり前に 特定非営利活動法人障がい者福祉推進ネットちえのわ ◇日本文化理解教育部門=つなぐ体験を生活文化に 京都市立高倉小学校 ◇教育活性化部門=ふるさとへの思いを形に 福島県飯舘村立飯舘中学校  

教採対策  EXAMINATION

本紙は、平成30年度公立学校教員採用選考(今夏実施)の動向を探るため、都道府県・指定都市教育委員会の採用選考担当課長に書面インタビューを行いました。 今号は、東日本32県市(北海道、東北、関東、中部)の全回答を掲載します。下記のリンク先より読みたいエリアを選択してください。 西日本(近畿、中国、四国、九州)地域は次号(4月10日号)に掲載を予定しています。 (回答は3月中旬時点のものです、最終確認は各教育委員会の実施要項を参照ください) 【北海道・東北】 【 関東 】 【 中部 】

教育ICT EDUCATION ICT

教育新聞は、教育ICTの実践を特集した動画番組「iTeachers TV」に協賛しています。 目標達成のための行動習慣化プログラム「PDCFAサイクル」。 その5つの技術は、P:目標を立てる技術 D:行動を続ける技術 C:行動を振り返る技術 F:人から吸収する技術 A:行動を変える技術です。 今回はその中のP:目標を立てる技術を説明します。 変化の激しい多様性の時代に必要な能力として、経験から学び自分で考え行動を変えていく習慣が重要です。

総合 GENERAL

NPO法人日本持続発展教育(ESD)推進フォーラム主催の第7回ESD大賞受賞校の実践から、文部科学大臣賞を受賞した岡山県立和気閑谷高校(香山真一校長)の取り組みをまとめた。受賞校の実践は、「第7回ESD大賞受賞校実践集」として刊行され、全国のユネスコスクールに配布される。

コラム COLUMN

日本人と独創性に関する興味深い意識調査が行われていた。『ガラパゴス・クール』(東洋経済新報社)の中に示されていた。編著者は船橋洋一(一財)日本再建イニシアティブ理事長である。

書評 BOOK REVIEW

4月には、目標実現に向かって努力し、継続する大切さを。5月には、季節感とともに生きている喜びを共有できる話を。8月の夏休み中の登校日には、2学期に向けて学校の生活リズムを意識させるテーマで。1月の最初の講話では、新しい目標に向かう姿勢を考えさせる。3月は進級の喜びと、次年度への心構えを——。