「言葉というものは、口でしゃべるもの、そして耳で聞くものだと、こう思っています。ことに子どもたちにとってね。小さい子どもにとって、言葉というものはそれ以外のなんでもないと思います。文字に書いたものが言葉であるっていうことは、子どもにとっては不思議なことじゃないでしょうか。
で、それを黙読で、その…文字を黙読するっていうことね、そのことには子どもが幼ければ幼いほどなじめないのではないかと、私はそう思います。(中略)音読は、子どもにとっての『自然』だと思います。言葉はひびきと一体となっているものである、ということです。」
これは、詩人であり、光文書院の『音読集』の監修者でもある、まど・みちおさんの言葉です。
詩の音読をすると、子どもたちは、リズムや言葉のおもしろさにぐいぐい引き込まれます。そうすると、読むこと(黙読)が苦手な子どもでも、知らず知らずのうちに読むことへの抵抗感がなくなると言われています。そして、読むことへの興味・関心が高まり、読む力が伸びてくるのです。読むことに自信が付いた子どもは、自分の考えを進んで話したいという思いが芽生え、話す力も伸びます。さらに、音読・朗読で覚えた好きな詩や表現を作文に役立てることによって、書く力も相乗的に伸びます。
このようなことから、「音読」は、子どもたちが「国語」を学ぶにあたって、導入となるだけではなく、さらに、豊かな心と言語感覚を育てるために、非常に効果的な指導法であると言えるのではないでしょうか。
《特色》
☆もくじのページを、音読の記録表としても活用できます。
☆意欲を高める「音読がんばりカード」を無料でダウンロードできます。
☆「伝統的な言語文化」の作品も掲載しています。
1・2…「唱歌・遊び歌・わらべ歌」
3・4…「短歌・俳句・ことわざ」など
5・6…「古文・漢詩・漢文」など
☆全ての漢字にふりがなが付いていて、難語句には注がついています。古文・漢詩・漢文には、現代語訳も付いています。
☆理解を助けるコメントや、音読のポイントも載っていて、自学自習も可能です。
★別冊教師用付録「指導のアイデア」(1~6の6分冊)付き。
5つの場面別に、すぐに授業に生かせる、音読集の具体的な活用法を提示しています。
詳細はホームページで。