知っておきたい 超スマート社会を生き抜くための教育トレンド

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笠間書院
教育新聞ブランドスタジオ
宮本さおり 編著 大楽眞衣子 著 1760円

 今と昔では学習指導要領の内容は大きく変わり、学校現場で今何が教えられているのかを正確に把握している保護者は少ない。本書は「今学校でどのような教育を受けているのか」「子どもの生活環境はどう変化したのか」を保護者向けに解説した書である。

 第1章から第3章までは教育に焦点を絞る。ALTやSTEAM教育といった近年定着したトピックから、夏休みの宿題から読書感想文が消えつつある背景まで、幅広い変化を紹介。また、2021年度よりセンター試験から変更された「大学入学共通テスト」の出題内容も掘り下げ、保護者が押さえておきたい変更点にも触れる。

 第4章から第5章は生活をピックアップ。インターネットの普及に伴い、動画やゲームへの依存傾向が高まっている現状など、子どもを取り巻く現在の環境を記す。その上で、SNSで誰でも情報を発信できる時代になったからこそ、子どもが安全に生活するためにもメディア・リテラシー教育の重要性を強調する。

 最終章となる第6章では再び教育について説明。オルタナティブ教育やシュタイナー教育、ジェンダー教育など、いろいろな形の教育がまとめられ、教育がいかに多様であるかを知ることができる。

 保護者を対象にした学校教育の現状を記しており、保護者に寄り添った記述が目立つ。「保護者が何に不安を抱いているのか」も見えるため、保護者の関係構築に悩む教師も手に取ってみてはどうか。