ある日、「信用第一 あなたの町の ヤマネコ不動産」という怪しげな差出人からの封筒が届いた“ぼく”。その中には「あなたにぴったりのお店を格安でご紹介。ただし条件あり」と書かれていた。
不信感を覚えながらも、傘職人として自分の店を持ちたいと思っているぼくは、ヤマネコ不動産の猫山という人物に会う。
そして、猫山に連れられて内見を済ませると、格安の家賃に引かれたこともあり、その物件で傘屋をオープンさせることを決断。開店前日に店内の装飾を行い、一息ついていると「ネコヌレ~ズください」と口にして子猫が入店する――。
他にも、ヤギたちが“紙料理”を食べに来るレストラン、バクたちが働くぬいぐるみ工場など、摩訶不思議なエピソードを掲載。想像力を駆り立てられ、ページをめくるたびに胸が躍る。