タイトルの「赤い星のチョウ」と聞いて、どんなチョウなのだろう、あのチョウのことだろうか、とわくわくする子どもも多いかもしれない。そんな生き物好きな子どもたちにお薦めしたい「自然観察日記」である。
著者が赤い星の謎のチョウを観察するきっかけとなったのは、ナメクジのようにも見える気味の悪いイモムシを偶然見つけたことだ。その正体は「アカボシゴマダラ」という外来種であるとすぐに判明するのだが、今度は外来種がなぜここにいるのか、という疑問が湧いてきて、新たな観察・調査が始まることとなる。
鮮明で迫力ある写真なので、読んでいると観察を楽しんでいるような気持ちになる。夏本番を前に、本書をきっかけに多くの子どもに生き物観察を楽しんでもらえたらと思う。